そして今回、怪我を抱えたままアジア杯に参加することになった。では、三笘のコンディションについて、地元記者はどのように考えているのだろうか。スポーツサイトの『ジ・アスレティック』でクラブ番を務めるアンディ・ネイラー記者に話を聞いた。

　筆者が「日本では、三笘が酷使されすぎているとの意見もあるようです」と聞いてみると、ネイラー記者は「試合数増加に伴い、選手の負担が増えているのは世界的な問題。選手の怪我が増えてしまう事態は避けたい」と前置きし一定の配慮を示した。その上で「その意見は甘いと思う」とピシャリ。以下のように言葉を繋いだ。

「現行のフォーマットから言えば、プレミアリーグの強豪クラブは、チャンピオンズリーグや欧州リーグを同時進行で戦っている。さらに、球際での当たりの激しさ、試合展開の速さも、プレミアリーグの特徴だ。年末年始の過密スケジュールはイングランドサッカーの伝統であり、さらにアジア杯を含めた主要国際大会がシーズン中に入ってくる。ミトマが先発起用され続けているのも、監督の期待の現れだろう。つまり、試合数が多いのはミトマに限ったことではない。こうした要素を全部含めて、イングランドのサッカーなんだ。こうした状況下で、いかに好成績を収めるか。それが全てだ」

　眩しい輝きを放った昨シーズンに比べると、今季の三笘は絶好調とは言い難い。果たして、アジア杯決戦の地であるカタールで、26歳のアタッカーはどんなプレーを見せてくれるか。復帰時期を含め、注視することにしたい。

＜前編から続く＞