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「申し訳ない…」青学大“走れなかったキャプテン”が泣いた日「志貴さんの言葉でひとつになれた」箱根駅伝1週間前の“涙のスピーチ”
posted2024/01/03 21:30
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
AFLO
12月28日、東京・町田。
青山学院大学の町田寮では、箱根駅伝に向けて全体ミーティングが行われていた。
今季、出雲5位、全日本2位。しかし、前回の箱根駅伝の4区から、駒澤にずっと先頭を走られている。21区間連続首位を許し、青山学院として見せ場を作れていない。「駒澤本命」は揺るぎのないものだった。
原監督「準優勝でもいいんですよ」
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青山学院の原晋監督は、コーチ、スタッフ、そして部員全員を前に、こう話した。
「準優勝でもいいんですよ」
12月に「負けてたまるか大作戦」を“発令”していた原監督の本音とは思えない。もしかして、学生に発破をかける意味で言ったのだろうか? どうやら、それは違ったようだ。
「本音が8割で、学生たちにホッとして欲しい気持ちが2割だったかな。そのあと、学生だけのミーティングが行われて、そこには私は入らないので、どのような話が行われたのかは分かりません」
青山学院は、部を運営する上でのルールは厳しい。しかし、原監督がすべてを管理するわけではない。
「学生が走るわけですからね。自主運営しなきゃ」
「駒澤さんは本当に強い」「プレッシャーはあった」
監督の「準優勝」という言葉を、学生たちはどう受け止めたのだろうか。今回の箱根で4区区間賞を取った4年生の佐藤一世に尋ねてみる。
「監督が『準優勝でもいいんだから』と言ったのは、僕たちの重圧を少しでも軽くしようとしてるんだな――と感じました。僕自身、出雲(3区区間4位)、全日本(3区区間8位)と結果が残せず、みんなから『4年生だからって、プレッシャーかかってるんじゃない?』と声を掛けてもらっていたんです。自分では意識していなかったんですが、そう言われればそうだったのかもしれないと思うところもあって。やっぱり、チームとしてプレッシャーを感じていたと思います」
倒すべき相手は、あまりにも強かった。