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「監督がいなくなって…不安が大きい」箱根駅伝を前に監督が電撃解任、立教大が挑む異例の「学生自治」 選手は「もめることもプラスになる」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2023/12/28 06:06

「監督がいなくなって…不安が大きい」箱根駅伝を前に監督が電撃解任、立教大が挑む異例の「学生自治」 選手は「もめることもプラスになる」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

箱根駅伝を前に、選手選考も区間配置も選手が話し合いによって決める「学生自治」運営となっている立教大。その過程を追った

「みんな走りたい区間があると思うし、その思いはすごく強いと思うんです。そこでもめることもあると思いますが、お互いに選手なので一緒に走って、こいつの方が調子いいからと思うことがあるでしょうし、もめた上で区間を任された選手は譲ってくれた選手の気持ちやその区間の重みをいつも以上に感じて走ることになるので、最終的にはプラスに働いて、いい結果が出るんじゃないかなと思います」

誰を補欠にして、誰を当日変更で投入するのか

 難しいのは区間配置だけではない。

 レース戦略も考えていく必要がある。例えば、誰を補欠にして、誰を当日変更で投入するのか。また、山の特殊区間やエース区間などを走る選手に体調不良者や故障者が生じた場合、どう選手を組み替えていくのか。監督やコーチがいれば、彼らがいくつものシミュレーションを考え、経験という引き出しを使って善後策を考えていくだろうし、選手はピーキングに専念することができる。だが、自らの調整に加え、区間配置と戦略の両面も選手が考えるとなると、その負担は決して軽くはない。

各自が100%を出し切れば、シード権を狙える

「区間配置は、ギリギリまで調整がつづくんじゃないでしょうか。ただ、悩んだとしても選手の能力というか、走力は昨年よりもはるかにレベルアップしているので、そこへの不安は一切ありません。各自が100%を出し切れば、シード権を狙えると思います」

 主力選手のひとりである林は自信に満ちた表情で、そう言った。

 確かに、壇上にずらりと並ぶ選手の表情は逞しさを増し、今にも走り出していきそうなやる気に満ちている。今年は成長した選手が多く、昨年と比較にならないほど層が厚くなった。

前監督に「おい、見ているか」って…

 たとえば、忠内侑士(4年)は、成長した代表格のひとりだ。

【次ページ】 「掃除班」としても記録を残したい

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