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14年の歳月を経て、日産自動車野球部は、なぜ「活動再開」することになったのか? その「想い」に迫る 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/12/27 17:01

14年の歳月を経て、日産自動車野球部は、なぜ「活動再開」することになったのか? その「想い」に迫る<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

12月21日、日産自動車株式会社で記者会見が行われた。監督に伊藤祐樹氏(右)とヘッドコーチに四之宮洋介氏(左)が就任した

「今後の企業は会社のカルチャーがしっかりしていないと成長は望めない。野球の応援を通じて、企業の一体感や意識の向上につなげていきたい」と浜口貞行常務執行役員は語った。柔和な表情だったが、そこには確固とした決意が見て取れた。筆者は会見後、濱口氏に「今年はWBCでの世界一や慶應高校の優勝、阪神のA.R.E.など野球の力を見せつけた1年でしたから、良いタイミングになりましたね」と聞いたが「まさしくそうなんです」との答えが返ってきた。

 九州野球部は休部後、『苅田ビクトリーズ』として活動を続けていたが、来年から日産自動車九州硬式野球部として活動を再開する。また、再来年に始動する本社野球部は、神奈川県横須賀市追浜に新たに練習場を作る予定だ。

 伊藤氏、四之宮氏は、チーム再開へ向けて設立準備室の業務に専念する。選手は学生を中心に22人程度を予定している。また、コーチやスタッフも整備する。

 そもそもどんな世界でも「休部」「休止」「休刊」したものが「再開する」ということ自体がめったにないことだ。日産自動車野球部の再開は、それだけでもチャレンジングなことである。14年前と野球界を取り巻く環境も大きく変わっている。そんな中で、日産自動車野球部は、どんな「新しい野球」を見せてくれるのだろうか? 新たな挑戦が始まる。

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