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シュヴァルグランの“大食い”も再現、TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』はキタサン世代をどう描いたか【ウマ娘考察#6】
text by
屋城敦Atsushi Yashiro
photograph by©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会
posted2023/12/29 18:00
サトノクラウン(左)、シュヴァルグラン(右)と食事をするキタサンブラック
チーム<スピカ>の執事喫茶では、ゴールドシップが史実で担当厩務員だった今浪隆利氏を思わせる帽子姿の男性を連れ込み、グラスワンダーと会話をするシーンが描かれている。じつはグラスワンダーとゴールドシップは、競走馬としては世代が重なっていないが、種牡馬としては2016年から4年ほど同じビッグレッドファームに所属していたという関係がある。
TVの「あのアングル」を再現
宝塚記念の舞台は阪神レース場。アニメでは航空写真風のカットが挿入されているが、リアルの阪神競馬場と比較すると、その再現度の高さに驚かされる。レースがスタートしてからも、第1コーナー突入時に背後のスターティングゲートが撤去される様子が実際のテレビ中継と同じ画角で描かれているなど、細かいところでも競馬ファンを唸らせてくれる。
敗因特定できず→戸惑うキタサンブラックとして再現
今回の実況は、関西テレビ川島壮雄アナウンサーのものがベースになっており、「キタサンブラック、伸びない、伸びない! いつもの力強さがない!」、「なんとなんとサトノクラウン!」といったフレーズで、圧倒的1番人気のキタサンブラックが着外に沈み、3番人気ながらあくまで伏兵であったサトノクラウンが勝利した驚きを表していた。