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栗山英樹「大谷君には申し訳ないけど(ドラフト1位)指名を…」大谷翔平の未来を信じた“恩師と識者の声”「彼のモチベーションはカネじゃない」

posted2023/12/09 11:00

 
栗山英樹「大谷君には申し訳ないけど(ドラフト1位)指名を…」大谷翔平の未来を信じた“恩師と識者の声”「彼のモチベーションはカネじゃない」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ア・リーグMVPに輝いた大谷翔平。その去就は日米で大きな注目を集めている

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Nanae Suzuki

 その去就に注目が集まる大谷翔平。彼が野球人生のターニングポイントを迎えたときに、どのような背景があったのか。雑誌「Sports Graphic Number」「NumberWeb」に掲載された“二刀流を形作った周囲の声”を振り返る。

<名言1>
本人が投げたいというのを我慢させて、今年の1月から本格的な投球練習をさせました。
(流石裕之/Number809・810号 2012年8月3日発売)

◇解説◇
 とんでもないスピードボールと、長打力を持った球児が岩手にいるらしい――。

 野球ファンが大谷翔平という選手の噂を耳にし始めたのは、2010~11年頃のこと。岩手の強豪・花巻東高校にて実力を育んだ大輪は、2年夏の甲子園で途中登板ながら最速150キロを投げ込む。そして翌春のセンバツでは大阪桐蔭・藤浪晋太郎から右中間に豪快なアーチを放つなど、才能の片鱗を見せつけていた。

メジャースカウト「18歳クラスでワールドクラスの才能」

 3年夏は岩手大会決勝で敗れたものの、準決勝では高校生史上初となる160キロを投げ込んでいる。その能力について、韓国や台湾などをメーンフィールドにするメジャーのスカウトも〈18歳高校生レベルではワールドクラスの才能ではないか〉と絶賛したそうだ。

 それだけの才能を持つ大谷について、花巻東は“着実に成長させる”方針を取っていた。有名なエピソードが2年夏頃の“投球練習の禁止”だ。左股関節を痛めたことを踏まえて、ランニングメニューを中心として身体づくりの期間に充てたという。痛み自体は2011年冬時点でひいていたそうだが、プロ野球スカウトが「打つのも投げるのも魅力。どちらでいってもドラフト1位候補は間違いない」とほれ込んだポテンシャルは、慎重に育まれたことがわかる。

当初は直接アメリカへと渡る意向を示していたが

<名言2>
大谷君には本当に申し訳ないけど、指名させてもらう。
(栗山英樹/NumberWeb 2012年10月29日配信)

https://number.bunshun.jp/articles/-/289157

◇解説◇
 その能力からしてドラフト1位候補間違いなしだった大谷だが、2012年のドラフト会議を前に驚きの会見が行なわれた。

【次ページ】 日本ハム入団を表明した“11年前の12月9日”

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