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朝倉未来にYA-MANが痛烈批判「こんな人間が格闘技界のトップだとダサくなる」…まさかの対決に“BD論争”、渦中の男は何を思うのか?
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph bySusumu Nagao
posted2023/11/10 17:04
11月4日、YA-MANと朝倉未来のフェイスオフ。記者会見で朝倉は“役者の違い”を見せつけた
このパートでの主役はプロデューサーでもあるYA-MANだった。トラッシュトークでやり合う者もいたが、YA-MANは「もっと面白いことを言ってほしい」と一蹴した。
「(みんな)つまらない。いま、(ABEMAで会見を見て)この人たちの名前を覚えた人はいるのかなという感じですね。もっと目立てよと言いたい」
それでも主語は“朝倉未来”だった
続く第2部になると、朝倉が主役の座にとって代わった。YA-MANが言うところの「もっと面白いこと」を、朝倉は他を寄せつけない緊張感を伴ったオーラを放ちながら速射砲のように言い続けたからだ。この会見を報じる記事の大半が、“朝倉未来”を主語として作成されていることもそれを如実に物語っていた。
YA-MANが「目を覚まさせる」といった趣旨の発言をすると、朝倉は「俺に対する言い分に無理がありますね」と切って捨てた。
「格闘技15年やって、キックボクシングの試合は一度もやったことが無かったですし、シンプルにYA-MANは強いし、立ち技で俺とYA-MANがオープンフィンガーでやったら面白いんで、経験としてやっておきたいと思って受けました。興味本位です」
その発言をどう咀嚼すればいいのかと苦慮していると、朝倉はすぐに会見の場を自分の世界へと引きずり込んだ。盟友の白川陸斗を挑発する木村“ケルベロス”颯太の方を向きながら「お前、誰? まず感謝から言えよ」とすごんだのだ。
「お前らより知名度も何もかも上の俺たちが、お前らの興行に、お前らのルールに合わせて出て来てんだよ。だろ? 感謝しろよ、まず。俺らが出てなかったら全然注目度ないぞ。お前、この場でやったら一瞬で終わるの分かるだろ。やってみるか? ここで」
ワンサイドのトラッシュトークなら慣れている木村も、朝倉流の言葉のキャッチボールには慣れていなかったのだろう。そのまま朝倉と白川の集中砲火を受け、ほとんど何も言い返せず袋叩きにあってしまった。朝倉はYA-MANと立ち技で対戦することについては「面白い」としつつも『FIGHT CLUB』そのものには興味がないようで、こんな発言もしている。
「盛り上げてあげるって気持ちはないです。俺が中心なので。俺が出れば盛り上がるし、あとはファイトマネーをちゃんと支払ってくれればいいかな、と」