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岡田彰布は報道陣に15回怒っていた「当たり前のことやんか」本音ズバリの岡田語録“ガチ検証”でわかった「あの口グセが阪神を日本一にした」
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byNanae Suzuki
posted2023/11/07 11:03
岡田彰布の口癖「当たり前やんか」を分析してみた
「報道陣への怒り」とは?
1位の「報道陣への怒り」とは何なのか。例を挙げてみよう(引用元はデイリースポーツonline/左から発言日、試合相手やスコアなど、話題に上がった人物や状況)。
例1:2023年3月28日 練習後 オープン戦8試合無失点の石井大智
「勝ちパターン? そら入ってくるやろな。だって、0点に抑えるピッチャーをな。当たり前やろ」
例2:2023年6月9日 日本ハム戦 ×0対4 3回3失点で降板の先発・富田蓮
―次の登板はしんどい?
「そりゃしんどいよ。そんなん当たり前やんか。そんなん」
例3:2023年6月23日 DeNA戦 ×1対3 1失点完投の相手エース・今永昇太
―今永も簡単なピッチャーじゃない。
「そらそうやろ、お前、決勝で先発したピッチャーやねんから。そんなん当たり前やないか」
「次の登板はしんどい?」「今永も簡単なピッチャーじゃない」という報道陣の問い掛けに、「当たり前やんか」「当たり前やないか」と怒っている。聞くまでもない質問をするなというメッセージなのだろう。
例4:2023年7月8日 ヤクルト戦 ×2対3 犠牲フライで三塁走者・ノイジー生還と思いきや、二塁走者・大山悠輔が三塁タッチアウトで、得点認められず。
―あそこは120%セーフでなければいってはダメ。
「そら当たり前やん。梅野も手を上げとったなあ。あれでノイジーも(走塁を)緩めたやろ。なあ。何回目か、知ってる。今年。プロ野球で」
例5:2023年9月24日 中日戦 △ 0対0 10回無失点も先発・才木浩人に勝ち星つかず
―才木を勝たせたかった。
「本人がいくっていうから。勝たせたかったってお前、9勝目のために投げさせてるんやから、当たり前やないか、そんなもん。もうお前、個人記録って言うてるやないか」
例6:2023年10月7日 練習後 クライマックスシリーズについて
―本拠地が有利か。
「そんな当たり前やんか。どこのチームも本拠地ではある程度勝ち越して、ビジターで借金作ってくるわけやから。優勝するチームはビジターでも貯金をつくってるいうことやんか。オリックスでもな。結局。そういうことやんか」
新しい形のノリツッコミ…その例
3位タイの「岡田彰布」は自分で話を展開していき、自分に「当たり前やろ」と特殊なノリツッコミを入れるパターンである。4点リードしながら8回に2点差まで追い上げられた開幕戦では、7点リードからひっくり返された前年の悪夢に繰り返し言及した。矢野燿大監督時代の1年前、開幕戦で齋藤友貴哉、岩崎優、K・ケラーの救援陣が打たれていたからだ。