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岡田彰布は報道陣に15回怒っていた「当たり前のことやんか」本音ズバリの岡田語録“ガチ検証”でわかった「あの口グセが阪神を日本一にした」
posted2023/11/07 11:03
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph by
Nanae Suzuki
岡田監督は「そらお前」「当たり前やんか」「はっきり言うて」などファンの興味を惹く口癖をいくつも持っている。「はっきり言うて」といいながら、あまり「はっきり言うてない」疑惑は拭えない。しかし、「当たり前」を使う時は、本当に「当たり前」のことしか言っていない。まず、選手への意識付けのフレーズとしての用法から見てみよう(引用元はデイリースポーツonline/左から発言日、状況)。
押さえておきたい「当たり前」の用法
例1:2022年10月30日 秋季練習
まあ併殺が何個目標とかな、エラーも何個にするとか目標はなにもないけど。当たり前のことを当たり前にできるのが、まず一番やんか。
例2:2023年5月28日 甲子園で巨人を3タテ
先発が頑張って、バントとか決めたり。普通のセオリー通りに、そんな奇襲なんかしてないわけだから。当たり前のことを当たり前にできてるっていうことやろな。
例3:2023年8月16日 前夜に逆転負けした広島に勝利
そら今日みたいになあ、当たり前のことを当たり前にやったらええ結果が出るだけやんか。
岡田監督はシーズンを通して「当たり前」の徹底を掲げてきた。この「当たり前」は「普通」とも言い換えられ、夏場に広島に逆転負けすると「普通にやったらええ言うてるやん。普通にやらんから、こんなんになるんや」(8月15日)と叱咤。クライマックスシリーズ前には「普通にやるいうことだけよ。今さら変わった野球なんかないよ」(10月17日)と平常心を説き、1年を通して“普通のことを普通にすればいい”とシンプルな意識付けをしてきた。
選手に広がる「当たり前」発言…その例
ミーティングでも同じように言い続けてきたのだろう。実は、岡田監督が乗り移ったかのように、今シーズンの阪神の選手は「当たり前」「普通」とコメントしていた。