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MLB日本人初の女性トレーナーがワールドシリーズに! ダイヤモンドバックス谷沢順子を元ヤクルトのマクガフも絶賛「神経系の治療は彼女が一番うまい」

posted2023/11/06 17:00

 
MLB日本人初の女性トレーナーがワールドシリーズに! ダイヤモンドバックス谷沢順子を元ヤクルトのマクガフも絶賛「神経系の治療は彼女が一番うまい」<Number Web> photograph by Ayako Oikawa

ワールドシリーズ進出を果たしたダイヤモンドバックスの快進撃を支えたアスレティックトレーナー兼マニュアルセラピストの谷沢順子さん

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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Ayako Oikawa

 大リーグはア・リーグのテキサスレンジャーズ、ナ・リーグのアリゾナダイヤモンドバックスがワールドシリーズ王者の座を懸けた熱い戦いを繰り広げた。

 162試合のレギュラーシーズン後にプレッシャーの大きいプレーオフの戦いで、選手たちは心身ともに疲れが溜まっているはずだが、それを一切感じさせない好プレーでファンたちを魅了した。

 プレーオフに進出したチームの多くは、怪我人が少なかったり、怪我をしても早期に復活できるケースが多い印象だ。監督の起用法、選手自身の体への意識の高さに加え、献身的に選手を治療するアスレチックトレーナーたちの存在も大きい。

ダイヤモンドバックスの日本人女性トレーナー

 2001年以来のワールドシリーズ進出を果たしたダイヤモンドバックスでは、谷沢順子さんがアスレチックトレーナー兼マニュアルセラピストとして選手を支える。

 谷沢さんはMLBで日本人初の女性トレーナーで、2018年に同チームに加入

 入団時、ディレクターが「我々スタッフと密にコミュニケーションをとって技術を磨いてほしい」と話していたが、谷沢さんは「ダイヤモンドバックスで一番学んだことは『チームビルディングやリーダーシップ』についてですね。密なコミュニケーション、一緒に働くスタッフや選手をリスペクトすることを学び、それが自分のものになってきていると思います」と話す。

 チーム一丸で目標に向かって戦うために、谷澤さんたちメディカルのスタッフはもちろん、選手、球団の一人一人が自分の役割を熟知し、高いプロ意識を持って働いている。

「5人のアスレチックトレーナー、ストレングスコンディショナー2人はそれぞれ得意分野があり、互いにリスペクトし、分担して選手のケアを行います。私はリカバリーや下半身の治療、微弱電流などを使うのが得意なので、選手の状態によってはほかのトレーナーにお願いするし、その逆の場合もあります」

 得意分野を活かし活躍でき、また風通しがいい職場なので「大変と思ったことはないかも」と笑う。

【次ページ】 ベテラン選手も谷沢さんを高評価 

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