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日本ハムがドラフト6位指名もJR東日本へ…“最後の指名拒否”山口裕次郎は駅員になった 本人が明かす、その後の野球人生「どれが正解か分からなくなって…」 

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内田勝治

内田勝治Katsuharu Uchida

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photograph byYu Saito

posted2023/11/04 11:04

日本ハムがドラフト6位指名もJR東日本へ…“最後の指名拒否”山口裕次郎は駅員になった 本人が明かす、その後の野球人生「どれが正解か分からなくなって…」<Number Web> photograph by Yu Saito

シフトで決められた泊まり勤務の後、多忙な中、取材に応じてくれた山口裕次郎さん。今年から都内で駅員として勤務

「周りに流されず、自分が好きな方に、行きたい方に進んだ方が、上手くいかなかったとしても後悔しないし、納得がいくと思う」と。

もしプロに行っていたら…

 ただ、「もしプロに行っていたらどうなっていたんだろう」と考えたこともあるという。2016年ドラフト高卒組では山本由伸(都城-オリックス4位)を筆頭に、今井達也(作新学院-西武1位)、才木浩人(須磨翔風-阪神3位)、浜地真澄(福岡大大濠-阪神4位)ら、多くの投手が活躍。同じ6位指名の山崎颯一郎(敦賀気比ーオリックス)は今春のWBCで侍ジャパンに追加招集、大江竜聖(二松学舎大付-巨人)は、今季32試合に登板して4勝を挙げた。

「上手くいっていたらの話ですけど、高校ではずっと先発で回っていたので、先発を任されるような選手にはなりたかったですね」

 山口さんはそう言うと、屈託なく笑った。プロの夢は叶わなかったが、悔いはない。これからも、自分で決めたレールの上を走って行く。

<前編とあわせてお読みください>

山口裕次郎(やまぐち・ゆうじろう)

1998年5月14日、大阪府生まれ。履正社では寺島成輝と同じ左腕の2本柱としてプロから注目を集める。2016年秋のドラフト会議で日本ハムから6位指名を受けるも、JR東日本に入社。2022年秋に引退。今年から御茶ノ水営業統括センターに配属され、改札業務などを行う

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日本ハムからまさかの“強行指名”に「すぐに答えは出なかった」指名拒否でJR東日本に入社、履正社左腕が明かす決断の真相「プロは憧れの場所。でも…」

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