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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
原辰徳の成績に「巨人軍スターの宿命」がにじむ…長嶋茂雄と比べられた現役生活、監督1年目44歳で日本一翌年にナベツネの「読売G人事異動」
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/10/05 20:00
2002年、巨人日本一達成時の原辰徳監督。当時44歳で現役時代の若々しさをそのまま持続した表情だ
今思えば、この時期のプロ野球界には不穏な空気が漂っていた。「読売グループ内の人事異動」という言葉がファンの神経を逆なでした渡邉恒雄オーナーは、翌年の球界再編で「たかが選手が」発言をして反感を買い、これが史上初の古田敦也選手会長率いるプロ野球選手会による「ストライキ」につながっていく。8月には大学選手をめぐる「裏金事件」が発覚し、土井誠球団社長、三山球団代表は解任、そして渡邊オーナーも辞任した。
プロ野球の旧来の「仕組み」が崩れる中で45歳の原は…
またこのオフ、上原浩治は球団との交渉に加藤君人弁護士を代理人として指名したものの、球団はこれを認めなかった。
これまでのプロ野球の「仕組み」が音を立てて崩れようとする中、45歳の原辰徳は退任した。記者会見の通り、読売グループの一員として巨人軍特別顧問、日本テレビ解説者、スポーツ報知評論家を務める。
再びユニフォームにそでを通すのは、2006年のことになるのだ。<第2回に続く>