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「優真がアーティストとして進化」あのコストナーが鍵山優真20歳のコーチに…門外不出のレッスンで誕生した名ステップ「高得点に頭を抱え…」
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2023/10/05 17:00
東京選手権大会でショート、フリーとも首位の演技で優勝した鍵山優真(20歳)
「今日は前半のジャンプで力を出したので、後半はロンバルディアの時よりもキツかったです。もっと体力をつけていくのが次の課題です」
高得点に驚きのあまり頭を抱え…
194.95点の高得点が表示されると、驚きのあまり両手で頭を抱え、笑顔を見せる。演技構成点(PCS)はすべて9点台で、スケート技術は9.5のハイスコアだった。
「4回転2本のジャンプ構成で190点台を出せたのは、ジャンプ以外の成長があったから。このプログラムは、ずっと流れが止まらないような振り付けで途切れることがないので、そこを意識して滑りました。ジャンプやスピンも演技の一部という意識でやったことが、よかったと思います」
次戦は、2年ぶりとなるGPシリーズ。初戦のフランス大会(11月3~5日)には、コストナー氏も合流する。さらなるスケーティングと表現力を磨き、アーティストとしての一面を研ぎ澄ませていくことだろう。
「去年の試合を見ていて、男子は日本国内も世界もレベルが高くなっているので、僕も燃えています。世界にはいろんな個性のある選手がいるので、皆から学んで吸収するつもりで。そして世界に出ても、このプログラムで僕も目立てるように頑張りたいと思います」
芸術性に富んだコストナー氏と、的確な技術を持つ正和コーチ、2つのエネルギーが融合し、鍵山が化学反応を起こす。新たな個性の創造、その瞬間はもうすぐだ。