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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「アメイジングボーイは4団体統一王者になる」寺地拳四朗、中谷潤人、那須川天心…欧米でも中継された“日本の軽量級“を英国人記者はどう見た?
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byHiroaki Yamaguchi
posted2023/09/25 11:04
ヘッキー・ブドラーを倒し、WBA・WBC世界ライトフライ級王者となった寺地拳四朗(31歳)
今後、寺地に関しての注目は順調に統一戦路線を進めるかどうか。
WBO同級王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ )は10月下旬、レイマン・ベナビデスと防衛戦を行うと伝えられています。ニカラグア出身の挑戦者はゴンサレスに対抗できるだけの技量を示したことはなく、私は王者が順当に防衛すると予想しています。その後、今年4月に一度は挙行が決まっていた拳四朗とゴンサレスの3団体統一戦が再セットされることを願っています。
ブドラー戦の前、寺地からコメントをもらいましたが、彼のNo.1ターゲットがゴンサレスであることは明白に思えました。実現すれば、寺地がかなり優位でしょう。個人的には、IBF同級王者シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)の方がこの階級のダークホースになり得ると見ています。
「ノンティンガ戦は大きな試練になる」
ノンティンガが昨年9月、タイトルを奪ったエクトール・フローレス(メキシコ)戦はすごい打撃戦でした。その試合で王者になり、7月にはレジー・スガノブ(フィリピン)にも勝って初防衛も果たしています。非常に辛抱強い選手で、それでいてフローレス、スガノブの両方からダウンを奪っていることが示す通り、一定のパワーもあります。まだ12戦のキャリアにもかかわらず、落ち着いていることも興味深いです。
ゴンサレス、ノンティンガを比較したとき、一般的に知名度があるのはゴンサレスの方。ただ、統一戦で対戦し、寺地にとってより大きな試練になるのはノンティンガなのかもしれません。ブドラーと同じく南アフリカ出身のノンティンガとの試合を組むことは、寺地の陣営にとって難しくはないはず。現時点で予想すれば寺地が有利とは思いますが、楽しみな統一戦になると思っています。