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ボクシングPRESSBACK NUMBER
極秘交際7年、トレーナーと電撃婚…“ボクシング界の上戸彩”宮尾綾香が語る、徹底して交際を隠し通したワケ「電車も違う車両で移動してました」
posted2023/09/23 11:06
text by
杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph by
Takuya Sugiyama
7年間の極秘交際
ごく限られた人にしか打ち明けられなかったことをようやく公言できた。2023年6月、宮尾綾香はSNS上で入籍したことを明かし、人生のパートナーとともにフィットネスボクシングジム『RPG』をオープンすることも発表した。お相手はワタナベジム移籍後、16年12月から宮尾のミットを持ち続けた担当トレーナーの梅津宏治だった。2人の関係を知っていたのはジム外のごく一部だけである。
「悪いことをしていたわけではないのですが、7年間、隠し通していました。ジムの外でも2人並んで歩かず、プライベートも現地集合、現地解散。どこで誰が見ているか分からないので、移動するときも電車の車両まで変えていました。気づかれることはなかったと思います。面白かったですよ」
いたずらっぽく笑う顔には幸せがあふれる。宮尾は好意を寄せる随分前から梅津のことを認識していたという。初めて見たのは、10年11月8日の日本フェザー級王座決定戦。大橋ジムの先輩だった細野悟(引退)を応援するために後楽園ホールに駆けつけると、対戦相手の入場に思わず目を奪われてしまった。「機動戦士ガンダム」のテーマソングが会場に響き渡るなか、完成度の高いコスチュームで登場してくる男がいたのだ。
「実は私もガンダムがすごく好きだったんですよ」
好きなことを好きとはっきり言える人
その頃、アイドル系ボクサーとして売り出されていた宮尾にはためらいがあった。
「表立ってアニメ好きを口にする恥ずかしさに加え、大橋会長に『ボクシング界の上戸彩』と名付けてもらっていたので、そのキャラの手前、なかなか言えなくて……。でも、あの日の後楽園には自分の好きなことを前面に出し、堂々と『ガンダムボクサー』と名乗っている人がいました(笑)。人の目を気にせず、好きなことを好きとはっきり言える人って、すごいなと思ったんです」
今度、渋谷でドラクエ展があるけど行く?
2011年の大晦日、同門だった大橋ジムの岡田誠一を応援するつもりで日本スーパーフェザー級タイトルマッチに出向いたときも、真っ直ぐに“ガンダム愛”を貫くボクサーに共感を覚えた。どつき合いの試合内容に興奮しながらも「ガンダムの話をすれば、きっと盛り上がるだろうな」と心のどこかで思う自分がいた。