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「プロレス界の顔になる。最短距離で」自由すぎる一匹狼・鈴季すずが語った“ベルト総取り計画”「ジュリアに恋してる」「ドンキ寄って帰ろう」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/09/21 17:00
最終目標は「プロレス界の顔」。デスマッチを“休業中”の鈴季すずは、最短距離でスターダムのベルト総取りを宣言した
「ドンキ寄って帰ろう」どこまでも自由な鈴季すず
鈴季は最近、引っ越したことを明かした。
「同じところにずっと住めない。すぐ引っ越しちゃう。1年経たないで引っ越す。荷物ないです。服とかもボンボン捨てちゃう。急に夜中に『服捨てよう』って思うことがあって、ゴミ袋3つとか捨てちゃう。冬、寒いのに着る服がなくなって。ああ、ヤバい(笑)」
家も服も簡単に手放してしまえるくらい、あっけらかんとした人間のようだ。さらに好きな食べ物について尋ねると「肉」と即答した。
「血が滴っているステーキをいっぱい食べたい。周りだけちょっと焼いた、半生の赤いヤツ。1キロはいけると思いますよ。ニンニクたっぷりの醤油かけて……。最高です」
やはり鈴季は「血」がお好きなようだ。
「お酒もガバガバ飲みますよ。ハイボール。ウィスキーが好きなので、ボトル集めています。ウィスキーはコレクションしています。これ初出しですよ! 10本くらいを入れ替えて、空っぽになったら捨てます(笑)。酔っ払わない。宮崎、九州の血が入っているからかな」
酒といえば、先日のタッグマッチでは林下詩美に場外で焼酎を浴びせられていた。
「アイツ、詩美。焼酎を顔面にかけてきやがった。目にも鼻にも口にも入って、クラクラになって顔から火が出た。本当、あの飲み方はしたくない。お酒の正しい使い方じゃありませんね(笑)」
鈴季はテキーラ沙弥から継承した「テキーラショット」という小気味のいい技を使う。なにかと酒にも縁があるらしい。
「テキーラ? 飲めと言われたら飲みますよ。でも、進んで飲みたくはないかな」
なんとも独特なキャラクターだが、幼少期はどんな子供だったのだろう。
「子供の頃、自転車にひかれました。道路に飛び出して、はねられました。おでこの真ん中から大流血。4歳、もちろん泣きましたよ。おでこの真ん中パックリ切って、人生初流血。縫ったんです。ここにまだ傷が残っています」
流血はそのころから慣れっこということか。
「お転婆でした。男の子とよく遊んで、仮面ライダー、なんとかレンジャー。小学校低学年までは毎日ケンカして、泣かせてました」
昔話をしながら、都会の雑踏の中でふと故郷を思い浮かべたのだろうか。鈴季は突拍子もなく、こんなことを口走った。
「あっ、ドンキ寄って帰ろう」