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「プロレス界の顔になる。最短距離で」自由すぎる一匹狼・鈴季すずが語った“ベルト総取り計画”「ジュリアに恋してる」「ドンキ寄って帰ろう」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/09/21 17:00
最終目標は「プロレス界の顔」。デスマッチを“休業中”の鈴季すずは、最短距離でスターダムのベルト総取りを宣言した
ジュリアも鈴季を「妹」と呼ぶ。
「でも今は、ライバル? うーん、なんだろうな……。ライバルっていうのもつまらないなあ。常に意識している相手。戦う相手としてだけじゃなく、ずっと気になる存在。なんか、恋している感じ。『ジュリア、今なにやっているかなあ』とか」
「プロレス界の顔になる。最短距離で行きますよ」
2023年4月、鈴季はデスマッチ集団・プロミネンスを脱退し、スターダムを主戦場に選んだ。プロミネンスは快くハッピーエンドのように鈴季を送り出した。だが9月10日の試合後のジュリアとのやり取りの最中、鈴季は世羅りさと柊くるみに襲撃された。
「何しにきたの? 私が抜けたプロミネンス。デスマッチやってるの? スターダムで暴れてる場合じゃないでしょ。私はそんなプロミネンスが心配。まずは自分の所ちゃんとやれよ。今のプロミネンスは、私がいたころのプロミネンスじゃないような気がする。みんな同じ方向を向いているの?」
鈴季は柊に、脳天からキャンバスに叩きつけられた。
「来るものは拒まず、というところはあるから。あなたたちがそのつもりなら、やりますよ。正直、興味があるかって言われたら、そこまで戦いたいとか、ぶっ潰してやりたいという気持ちじゃない。突然すぎて」
10月9日の名古屋・ドルフィンズアリーナ大会では6人タッグのベルト(アーティスト・オブ・スターダム王座)にチャレンジする。鈴季は過去にこのベルトを世羅たちと組んで取ったことがある。今回は舞華と巨人メーガン・ベーンと組んで、ジュリア、桜井まい、テクラの王者組とぶつかる。
「プロレス界の顔になるというのが、プロレス人生の最終目標。アーティストは私がやりたいというより、舞華と喧嘩したら決まっちゃった。とりあえずは『5★STAR』で優勝して、その後は赤、白、SWA、STRONG、IWGP、ゴッデス、ハイスピードも全部。もう、私は最短距離で行きますよ。順番なんか考えていない。運もあるし」
鈴季はそういうが、筆者のイメージとしてはやっぱりシングルの王座なんだろうなあ、と感じた。