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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「トミヤスとイタクラは特筆すべき」「あなた方の代表に感謝する」ドイツ記者の“日本戦惨敗リアル評”「正式監督候補はクロップと…」
posted2023/09/20 11:03
text by
フィリップ・セルドーフ/南ドイツ新聞Philipp Selldorf / Süddeutsche Zeitung
photograph by
picture alliance/Getty Images
日本に1-4の大敗を喫して、ドイツのフットボール関係者やファン、メディアはプライドを粉々に打ち砕かれてしまった。
ただし、私たちはあなた方の代表に感謝してもいる。この信じがたい結果により、ドイツ・フットボール協会(DFB)はかねてから議論されていたハンジ・フリック監督の去就問題に終止符を打ったのだから。DFBのベルント・ノイエンドルフ会長とスポーツ・ディレクターを務めるルディ・フェラーは日本戦の翌日、フリック監督の更迭を発表。その人柄とバイエルン・ミュンヘンでの功績により、周囲から敬意を払われていた指揮官だったが、もうこれ以上、問題を先延ばしにすることはできなかった。「不可避」な決断とフェラーは説明し、それに異論を唱える者は少なくとも有識者のなかにはいなかった。
浅野と田中のゴールがなければ首は繋がっていただけに
もし後半終盤に浅野拓磨と田中碧が2点を追加していなかったら、おそらくフリックの監督生命は首の皮一枚で繋がっていただろう。そして最後のテストとして、3日後のフランス戦を迎えていたはずだ。しかしフェラーSDが暫定的に指揮を執り、フランスに2-1で勝利したように、軌道修正するなら早い方がいい。その意味で、ドイツのフットボール界は日本に礼を言わなければならない。
もっとも、現時点での実力の差は明らかだった。ドイツの新主将イルカイ・ギュンドガンは試合後、次のように話した。
「日本は見事なパフォーマンスを見せ、すべての側面において、我々を上回っていた。私たちはそろそろ、このような相手と同じレベルにないことを、しかと認識しなければならない。自分自身も含めて」
昨季、マンチェスター・シティで主力として3冠に貢献し、それを置き土産にバルセロナへ渡った真のトッププレーヤーが、日本をそう評した。
“三笘対策”でキミッヒをライトバック起用したが
かつてドイツ代表でキャプテンマークを巻き、同代表最多出場記録を持つローター・マテウス──現在は分析に定評のある解説者だ──は、「悪いことに、この結果は内容を適切に反映したものだ」と言った。彼に同調する人は多い。