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「トミヤスとイタクラは特筆すべき」「あなた方の代表に感謝する」ドイツ記者の“日本戦惨敗リアル評”「正式監督候補はクロップと…」 

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フィリップ・セルドーフ/南ドイツ新聞

フィリップ・セルドーフ/南ドイツ新聞Philipp Selldorf / Süddeutsche Zeitung

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posted2023/09/20 11:03

「トミヤスとイタクラは特筆すべき」「あなた方の代表に感謝する」ドイツ記者の“日本戦惨敗リアル評”「正式監督候補はクロップと…」<Number Web> photograph by picture alliance/Getty Images

ドイツ戦でも安定したプレーを見せた(左から)冨安健洋、鎌田大地、板倉滉。日本代表のプレーをドイツ人記者はどう見た?

 もしDFBがフリック監督を解任していなければ、批判の嵐が吹き荒れていたことだろう。カタールW杯からずっと、彼は戦術的にも多くの人々に疑問を抱かれていた。

 実際、9月12日のフランス戦でフェラー暫定監督は基本に立ち返り、シンプルな手法で白星を手にしている。前任者は日本戦で、チームの頭脳であるヨシュア・キミッヒを三笘薫の対策としてライトバックで起用。普段は中盤でプレーすることの方が多いキミッヒはこの日、ポゼッション時にセントラルMF的に振る舞っていた。

「欧州や南米の強豪国と比べても遜色はない」

 フリック監督はレフトバックにCBニコ・シュロッターベックを置き、キミッヒが中盤に上がった際は、3CB気味に守ろうとしたのかもしれない。しかしこれは相手よりも味方を惑わすことになり、そこに空いたスペースを使われてしまっていた。シュロッターベック自身も不慣れなポジションで、超速のウイング伊東純也と対峙する困難なタスクを与えられ、率直に言ってお手上げの状態だった。試合後のベッドで悪夢に襲われたかもしれない。

 そんな誰にでもわかりそうな左サイドの劣勢にもフリック監督はなかなか動かず、スキルと運動量に秀でるロビン・ゴセンスと交代させたのは、60分を過ぎてから。もっとも前回のEUROで名を上げたこのレフトバックも、同じように悪夢を見た。終盤の2ゴールは、彼が対面した久保建英に完全に呑まれ、屈辱的な形で2失点に直接関与してしまったのだから。

 72分に投入されたユリアン・ブラントは戦前から、日本を警戒すべきと話していたひとりだ。

「日本人選手はものすごく軽快でスキルフルだ。スペースに猛然と駆け込んだり、1対1で抜群の強さを誇るアタッカーが多い。欧州や南米の強豪国と比べても遜色はない」

 そして実際に、彼が話した通りになった。

キミッヒ、ミュラー、そしてフリックが語ったこと

 言うまでもなく、ドイツはカタールW杯で日本に喫した1-2の敗北の雪辱を誓っていた。しかしこの9カ月余の間に、状態はさらに悪くなっていた。

 かたや、日本は目を見張るほどに成長していた。

【次ページ】 次の正式監督はクロップか、それとも…

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