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「受け入れたくない。整理できない…」岩崎優、岩貞祐太ら18年ぶりVの阪神選手が明かす「毎日泣いた」横田慎太郎さんとの別れと“あの日から”
text by

土井麻由実Mayumi Doi
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/09/19 11:05
同期入団の横田さんのユニフォームとともに胴上げされた守護神・岩崎
「そこにいるだけで、周りを和ませてくれた」
いつも目に浮かぶのは、横田さんの屈託のない笑顔だ。
「横田が見てくれているでしょうね」
今季守護神としてチームの優勝に貢献した岩崎は、7月25日に行われた巨人との追悼試合では、2点リードの9回を抑え、ウイニングボールを天高く掲げた。
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「普通にやろうと思ったけど、マウンドに上がる前は普通にはならなかったですね。この試合は絶対に勝たなきゃ、って、より強く思っていたから」
ヒーローインタビューで何度も「本当に勝ててよかったです」という言葉を繰り返したのはそんな思いからだった。
優勝を決めた試合では横田さんの登場曲だったゆずの「栄光の架橋」が流れるなかでマウンドに上がった。「最終的に一番いい報告ができるように」と誓った言葉を守り、胴上げの瞬間は横田さんの「背番号24」のユニフォームと共に喜びを分かち合った。
「横田が見てくれているでしょうね」
万感のセ・リーグ制覇の瞬間となった。


