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「井上尚弥選手とはもちろん対戦したい」恐るべき25歳・中谷潤人が常に“強いヤツ”を求める理由「僕もPFP1位を目指す」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byGetty Images

posted2023/09/08 11:01

「井上尚弥選手とはもちろん対戦したい」恐るべき25歳・中谷潤人が常に“強いヤツ”を求める理由「僕もPFP1位を目指す」<Number Web> photograph by Getty Images

“ネクストモンスター”と称される中谷潤人。WBO世界スーパーフライ級王者として初の防衛戦に挑む

 井上尚弥選手ともいつか対戦してみたいという気持ちはもちろんありますよ。井上選手はすべてにおいてトップの選手。最新のスティーブン・フルトン(アメリカ)戦も、ああいう展開になるイメージは全然ありましたし、それが僕の予想でした。

 フルトンと井上選手の最大の違いはパワーとタイミングでしたね。フルトンが自身の距離で戦えれば違ったかもしれませんが、試合が始まった直後から、プレッシャーをかける側、受ける側が決まっていたんで、そうなるともう時間の問題です。フルトンが下がって脚を使ったとしても、井上選手のプレッシャーに耐えられないだろうな、と。そうなったらフルトンの良いパンチが入っても効かないし、形勢逆転は難しいだろうなというのはありました。

 井上選手はどこをとってもピカイチの強さです。パンチのスピード、タイミングに優れているし、ディフェンスも良い。何でもできるボクサーなので、スタイル的にも相手を引き寄せて合わせたりとか、自分から作っていくボクシングもできます。それほどのボクサーと自分が対戦するとしたら……うーん、プレッシャーは本当に強いと思いますし、反応もいいので、難しいですね。

 密着するか、思いっきり離れるか、いずれにしても井上選手にボクシングをさせないようにしなければ、というのが今のところのイメージです。何にせよ、対戦を実現させるためにはもっと実績も積み重ねなければいけないし、実力もつけなければいけません。「まだまだだ」ってルディからも言われてますから(笑)。

「僕もPFPのNo.1を目指したいです」

 他にトップ選手で参考にしているのは、フェザー、スーパーフェザー級の2階級制覇王者シャクール・スティーブンソン(アメリカ)です。ちょっとタイプは違いますけど、僕と同じサウスポー。自身の距離を徹底するところとか、相手の止め方だったりとか、すごい参考になるので、見て勉強しています。一般的には試合が面白みに欠けると言われることもあるアウトボクサーですが、見ていると「ああ、こういうタイミングで打つんだ」って思うこともありますし、面白いし、楽しいですよ。

 こちらもサウスポーのジャーボンテ・“タンク”・デービス(アメリカ)もパンチのタイミングが抜群にいいですね。スピードとタイミングが重なると、パワーは自然とついてくるもの。そういったところに特化している選手なので、彼の映像も見て、イメージを養ったりします。そういった選手たちも、井上尚弥選手も、スピード、タイミングが素晴らしいところでは共通していますよね。

 これまで挙げたようなすごい選手たちがランクされているパウンド・フォー・パウンド(PFP)・ランキングももちろん興味を持ってみています。まだ自分がランクインすべきとか、そういったことは言えないですけれど、いずれ入れるように1戦1戦、しっかりとしたインパクトを残していきたいです。

 軽量級の選手がPFPに入るためには、やはりKOをお見せするのが大事。統一戦だったり、ビッグネームとのビッグファイトをこなし、そこで強さをアピールできる勝ち方をすることも大切になります。僕も最終的にはPFPのNo.1を目指したいです。そのためにも今後のすべての試合が重要ですし、9月18日の防衛戦でも最高のパフォーマンスをお見せするつもりですよ。

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