気温34度、前日合流9人…パリ五輪へ“過酷で難しい初戦”も6－0！ 現地で聞いたU-22日本代表の証言「全部行くのではなく」「あれが自分の長所」

　パキスタン戦終了後、スタジアムの外に設置されたミックスゾーンで選手が出てくるのを待っていると、室内から「ハッピー・バースデイ」の大合唱が聞こえてきた。どうやら9月7日が誕生日の細谷真大（柏レイソル）を祝っているようだ。

　時計を見ると、ちょうど深夜0時だった。

キックオフ時に気温34度、湿度74％の過酷すぎな環境で

　キックオフ時間は9月6日の21時30分。海外遠征の経験が豊富な選手たちであっても、ロッカールームで日をまたぐなんて、滅多にない機会だろう。

　遅い時間から試合が始まったのは、開催地であるバーレーンの酷暑が考慮されてのこと。それでもキックオフの段階で気温34度、湿度74％。記者席に座っているだけで、汗が噴き出して止まらない。

　そんな過酷な環境で行われているU23アジアカップ予選（パリ五輪アジア1次予選の位置付け）で、U-22日本代表はパキスタンとの初戦を6-0で制し、好スタートを切った。

9人が「パキスタン戦前日の合流」を強いられた

「初戦は難しい試合になると思っていたが、選手たちが前半からしっかりプレーしてくれて、勝つことができた。次の試合に向けた準備はもう始まっている」

　チームを率いる大岩剛監督は、そう振り返った。困難となったのは、暑熱順化だけではない。過密日程や長距離移動にも苦しめられた。

別メニュー調整中の松木玖生（右）と木村誠二（中央）©Atsushi Iio

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　合宿がスタートしたのは、試合2日前となる9月4日の月曜日。だが、その時点で全員が集まれたわけではない。金曜日、土曜日に試合があった選手と、日曜夜の試合終了後、羽田に向かって飛行機に飛び乗ったFC東京の松木玖生、木村誠二、野澤大志ブランドンの14人だけ。残り9人は試合前日となる5日の合流となった。

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