【智弁学園】帰ってきた“魔曲”

　大会2日目。智弁学園（奈良）のチャンステーマといえば、兄弟校の智弁和歌山（和歌山）と共通の『ジョックロック』。センバツで智弁和歌山を破った英明（香川）と当たり、智弁学園吹奏楽部顧問の青山浩氏は、ユニホームも応援曲も似ているだけに、「相手もデジャヴと思ってるんちゃいますか」と笑う。英明戦は7-6で、2回戦の徳島商業戦は12-6で勝利。“魔曲”の力を見せつけた。

【神村学園】超ハイレベルなダンス

　大会4日目で印象的だったのは、神村学園（鹿児島）の『ジャンボリミッキー！』。東京ディズニーリゾートのダンスがSNSで大人気で、地方大会でもやっている学校をいくつか見かけたが、神村学園野球部がすごかったのは、ダンスのクオリティ。「鹿児島で一生懸命練習してきたんだろうな」と思わずにはいられない完成度で、メガホンを持ってかわいらしく踊る野球部の姿に、思わず胸が熱くなった。

『ジャンボリミッキー！』を踊る神村学園　©Yukiko Umetsu

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【慶応】OB集結…とにかく音圧がスゴい

　6日目の慶応（神奈川）は、大勢の卒業生が駆けつけ、びっちりと埋まったアルプススタンドに、強い愛校心を感じずにはいられない。『若き血』や『ダッシュKEIO』、『シリウス』など、慶応義塾大学の定番応援曲に加え、高校オリジナルの『烈火』などをテンポよく演奏。OBの奏者も多くいるため、とにかく音圧がすごい。高校生とは明らかに違う、太くて勢いのある大人の音色が高らかに鳴り響き、鳥肌が立つほどの迫力だった。

大勢のOBが駆けつけ、すさまじい音圧の慶応アルプス　©Yukiko Umetsu

　今大会で6割以上の学校が取り入れている、大流行中の応援「盛り上がりが足りない」も6回にやったが、よく聞くと「森林が足りない」というコールにアレンジ。森林貴彦監督の長男、野球部3年の賢人君の発案によるもので、吹奏楽部が応援に来られなかった神奈川県大会で導入。「中だるみしやすい6回にやる」とルールを決め、他とはひと味違う「森林が足りない」コールで大いに盛り上げた。

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