猛牛のささやきBACK NUMBER
外食もお酒も「興味ないですもん」21歳・山下舜平大は素顔まで「完全に大谷翔平」だった…素朴な新怪物の“えげつない”進化の行方
posted2023/07/20 11:02
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
JIJI PRESS
山下舜平大で開幕した今年のオリックス。その前半戦の戦いを締めくくったのもまた、山下だった。
前半戦最後の試合となった7月17日のソフトバンク戦。プロ入り後初めて、幼い頃に幾度となく通った地元・福岡のPayPayドームのマウンドに上がった。150km台後半の力のあるストレートに、カーブ、フォークを織り交ぜ7回被安打2、無失点の圧巻の投球で今季8勝目を挙げた。
エース山本に次ぐ堂々の8勝
首位で折り返したオリックスは先発陣の安定感が際立った。パ・リーグの勝利数上位5位に、オリックスの投手が4人(山本由伸、山下、山﨑福也、宮城大弥)も名を連ねている。その中で山下は、9勝を挙げたトップの山本に次ぐ単独2位につけている。
一軍初登板が開幕投手という衝撃のデビューから始まったプロ3年目。最初は登板間隔を中10日空け、その後少しずつ縮めていくなど首脳陣が慎重に配慮をしながら、12試合に登板し、8勝を積み上げた。
17日は家族も観戦に訪れた地元での初登板を勝利で飾り、ヒーローインタビューでは「勝った試合を見せることができて、それが一番です」と初々しく答えた。