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大谷翔平“トレード報道”の中で不調エンゼルスを救うHR! 逆境に強い二刀流…栗山監督「本当に二人いると」、谷繁元信「そういう星のもとに」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph bySipa USA/JIJI PRESS
posted2023/07/16 18:25
33号本塁打を放った大谷翔平。連敗に苦しむエンゼルスを救った
投打同時出場した大谷は100マイル超えの剛球を9球投げ込み、打っては第1打席に右中間スタンドに叩き込んだホームランは打球速度115.2マイル(約185キロ)の137メートル特大弾だった。打って投げての大活躍を“リトルリーグ”にたとえたトラウト。「ホームランを打って、101マイルを投げるなんて信じられないね」と称えた。
翔平は本当に二人いると思っているよ
<名言3>
本当に二人いると思ってるよ。エースで4番だというイメージ。
(栗山英樹/Number828号 2013年5月9日発売)
◇解説◇
大谷ならきっと何とかしてくれる……という期待をことごとく“それ以上のインパクト”で応えていってくれたのが、今年3月のWBCだ。
開幕戦となった中国戦での好投、オーストラリア戦での“自分の看板に直撃弾”、イタリア戦でのセーフティバント、アメリカ戦での最終回(会場のローンデポ・パークではアメリカ人ファンから「オオタニがクローザーかよ、なんてこった」との声が上がっていたそうだ)と枚挙にいとまがないが、それを侍ジャパンの栗山監督(当時)は日本ハム時代からずっと見続けていた。
冒頭の言葉は、二刀流に挑戦するルーキー時代のもの。すでに栗山監督は大谷を高く評価していた。“助走”を経て迎えたプロ2年目の2014シーズン、大谷は投手で11勝、打者では本塁打10本という「10勝&10本」という日本人選手初の偉業を達成した。当初、大谷のチャレンジに否定的な意見を挟む者がいたが、その時からずっと、結果と数字で黙らせるのだから……。
トラウトの負傷離脱を筆頭に、エンゼルスはケガ人が続出してプレーオフに向けて非常に苦しい状況に陥っている。冒頭に触れた大谷の33号ホームランを起点にした大逆転劇での連敗ストップで、悲願のプレーオフへ少しでも流れを変えられるか。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。