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「無保証ならNBAにこだわらない」渡邊雄太が覚悟を決めた“3度目の交渉解禁日”…田臥勇太も祝福するサンズ移籍(2年7億超)の舞台裏 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2023/07/12 11:01

「無保証ならNBAにこだわらない」渡邊雄太が覚悟を決めた“3度目の交渉解禁日”…田臥勇太も祝福するサンズ移籍(2年7億超)の舞台裏<Number Web> photograph by Getty Images

8月のW杯を前に、サンズへの移籍を発表した渡邊雄太。デュラントとの“再会”も待ち遠しい

「もちろん、NBAでまだやりたいっていう気持ちはあります。NBAで優勝したいっていうのが自分の一番の目標。ただ、今季は自分も活躍したっていう自負がある。なので、これだけの自分の成績を考慮した上で、どのチームも僕のことは必要ない、無保証でという程度の評価なんだったら、そこまでしてNBAにこだわる必要はないかなって」

 ここまで毎年、小さなチャンスの穴をこじあけるようにロスター枠を勝ち取ってきた渡邊からこんなコメントが出たことを意外に思う人もいるかもしれない。

 サバイバルを勝ち抜いてきたことは傍から見るとすばらしいストーリーで、渡邊自身も、「崖っぷち」という言葉をよく使うなど、そんな自分のキャリアを誇りに思っているところがあったからだ。しかし、それはまわりが考える以上に厳しい挑戦だった。

 選手にとって、契約のオファーはチームがどれだけ自分を評価しているかの表れでもある。今年29歳になる渡邊にとって、これまで自分が証明してきたことを認めてもらえず、無保証の選手だとしか評価してくれないのなら、そんなリーグには未練はない。それぐらいの覚悟だった。

10チーム以上から連絡「めちゃくちゃ驚いた」

 そんな思いで迎えた6月30日、ロサンゼルス時間午後3時にFA交渉が解禁になった、すると驚くことに、交渉期間が始まった直後から、代理人のもとにいくつものチームから次々と連絡が入った。その数は10以上にのぼったという。すべてが正式な契約オファーだったわけではなく、「うちに来てほしい」といった興味レベルの連絡も含めてだが、渡邊にとって予想以上のチーム数だった。

「(10チーム以上から連絡があったことは)めちゃくちゃ驚いて、本当にありがたいなっていうふうに思った。それだけいろんなチームから興味を持ってもらえてたっていうのは、去年、自分がやってきたことが評価されたんだなっていうふうに思って、そこはすごく嬉しかったですね」

【次ページ】 心を揺さぶったサンズの“熱意”

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