熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「5段階評価」でポルトガル勢の今季総括 “5点満点”守田英正はメディア・監督が「献身的」と絶賛! 代表復帰の相馬勇紀、GK中村航輔も…
posted2023/06/13 17:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
ポルトガルは面積が日本の4分の1弱、人口が日本の12分の1弱(約1030万人)しかないが、国内リーグのレベルは欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、フランス、イタリア)のすぐ下に位置するフットボール強国だ。「ポルトガル・リーグで頭角を現わして欧州ビッグクラブへ駆け上がる」のがフットボールの世界における成功パターンの一つとなっており、世界各国から野心に溢れた選手が集結し、テクニカルでありながら強度が高いプレーを繰り広げる。
ベンフィカ、ポルト、スポルティングが3大クラブで、今季はこの3強が欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)グループステージ(GS)に出場。ベンフィカがベスト8、ポルトがベスト16に食い込み、スポルティングはGS3位だったが欧州リーグへ回ってベスト8入りした。
2018-19シーズンにMF中島翔哉(元FC東京、ポルトなど。現アンタルヤスポル=トルコ)がポルティモネンセで活躍したことで、日本人選手への評価が上昇。以来、ポルトガルのクラブへ移籍する日本人選手が増え、今季は1部で9選手、2部で1選手がプレーした。
今季は、5月末に終了した。日本人10選手のプレー内容を、★5段階で評価してみたい。
守田にメディアも「予想を上回るプレー」
<MF守田英正(28、スポルティング、元川崎F、日本代表):★★★★★>
(リーグ)29試合6得点3アシスト、(欧州CL)5試合1アシスト、(欧州リーグ)4試合、(国内カップ戦)3試合、<合計>41試合6得点4アシスト
市場価格:シーズン開幕時400万ユーロ(約6億円)→閉幕時1000万ユーロ(約15億円)
自身のキャリアにとって極めて重要なシーズンに、見事な結果を出した。地元メディアも、「予想を上回るプレーを見せた」と称賛を惜しまない。
2021年1月に川崎フロンターレからポルトガルの離島のクラブ、サンタクララへ移籍し、適応に苦しみながらも中心選手として活躍。昨年7月、かつてクリスティアーノ・ロナウドを生んだ強豪スポルティングへステップアップした。
これまでポルトガルでプレーした日本人選手で、中小クラブでは活躍できてもビッグクラブで絶対的なレギュラーとなった選手はいなかった。しかし、守田はプレシーズンの強化試合でしっかりアピールし、監督の信頼を得てシーズン序盤から先発出場を続けた。