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「へへっ、お前が東大? いけるわけねえじゃん」偏差値45“非エリート”野球部ピッチャーが東大に合格したスゴい勉強法「先生や同級生にもバカにされ…」 

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沼澤典史

沼澤典史Norifumi Numazawa

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posted2023/05/16 17:01

「へへっ、お前が東大? いけるわけねえじゃん」偏差値45“非エリート”野球部ピッチャーが東大に合格したスゴい勉強法「先生や同級生にもバカにされ…」<Number Web>

偏差値45から東大に逆転合格した佐藤有為。“非エリート”の私立高野球部ピッチャーはなぜ東大を目指したのか?

「東大の2次試験は、国語、数学、英語、地歴(世界史・日本史・地理から2科目を選択)の4教科5科目で440点中240点取れれば合格が見えてきます(センター試験と2次試験合わせて550点満点で、340点が目標値)。ぼくはそのうち英語と世界史でコツをつかめたので、100点ぶんくらいの得点の土台ができたんです。そうすると余裕をもって他の科目の勉強に割く時間もできるので、全体としてボンッと得点が上がったということです」

 だがB判定では、確率としては半々。やはり最後の最後で東大の壁は高く、現役時代は不合格をあじわった。

「東大は甘くなかったですね。数学1問分20点が足りませんでした。しかも、その問題は無理だと諦めて手をつけなかった問題でした。後から考えれば超簡単な問題だったので、やってしまった感は大きかったです。その悔しさから、浪人時代は野球はまったくやらずに勉強。起きて、飯食って勉強、飯食って勉強の繰り返しです。東大以外は行かないと決めていたので、余裕はまったくありませんでした」

「東大生でも天才は上位10%ほどです」

 浪人中も「あいつまだ東大とか言ってるよ」という周囲の反応は変わらなかった。

「お前らとは違う」

 そう自分を奮い立たせ、佐藤は浪人生活を過ごしていった。現役時代、英語と世界史の勉強法のコツを掴んだ佐藤だが、浪人中は数学のパターン化に取り組んだ。

「突きつめると入試の数学は、求めることが10個くらいしかないんです。最大と最小、面積とかですね。加えて、解法も数が決まっているので、それを暗記し、それぞれの問題に対するパターンに当てはめていく。数学はセンスだと思っていましたけど、多くの問題は解法を暗記し、パターン化することで解けると浪人中に気づいたんです。当時、過去10年分の東大文系の数学試験を見ても、4問中2問はそういうパターンで解けたんです。そして、自分が受験した年は、4問中すべてがそうでした」

 万全の態勢で迎えた、2回目の受験。佐藤は前回から40点、点数を上げ、合格点を20点上回り、見事合格を果たす。

「東大生って天才ばかりにフォーカスされますが、それは東大生でも上位10%ほど。ほとんどは僕みたいに地道にパターンを覚えて、点数を取れる確率を上げていって受かった人だと思います」

 合格発表は3月10日。その後すぐに、神宮球場の歓声を脳内で想像しながら、佐藤は大いに満たされた気持ちで東大野球部の練習に参加した。3月12日のことだった。

 偏差値40台からの東大合格。リアル「ドラゴン桜」を成し遂げた佐藤だったが、もちろんここまではすべて野球のためだ。しかし、入部後、佐藤のメンタルはどん底まで落ちることになる。後編では東大野球部入部から、最初で最後の打席までの軌跡を紹介していこう。

<続く>

#2に続く
「二軍すら入れず、酒を飲む日々」部員100人、東大野球部の厳しい現実 「偏差値45から東大合格」そしてドン底に落ち…大学4年間最後に起こった“奇跡”

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