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《独占》「ダイスケはお気に入りのライバルでした」パトリック・チャンが今明かす、現役引退・高橋大輔への思い「いつも温かく優しかった」

posted2023/05/12 17:04

 
《独占》「ダイスケはお気に入りのライバルでした」パトリック・チャンが今明かす、現役引退・高橋大輔への思い「いつも温かく優しかった」<Number Web> photograph by L)Asami Enomoto、R)AFLO

現役引退を発表した高橋大輔への思いを、かつてのライバル、パトリック・チャン氏が明かした

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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L)Asami Enomoto、R)AFLO

2018年、惜しまれながら競技を引退したフィギュアスケーター、パトリック・チャン。日本でもファンの多い彼が、先日引退を発表した高橋大輔への思い、そしてアイスショーと現在のスケート界への思いを明かした。《NumberWebインタビュー全2回の2回目/前編からつづく》

「彼は一度膝に大怪我をおってダメージを受けたので、大変だっただろうと思います」と、パトリック・チャンはかつてのライバル、高橋大輔を思いやった。

「ダイスケは現役中、僕のお気に入りのライバルでした。試合中は競い合っても、いったん氷を降りるといつも感じ良く接してくれて、温かく優しかった。選手としても、僕に大きな影響を与えてくれました。クリスティ・クラールコーチとトレーニングをしていた時、よく彼のビデオを見てジャンプの参考にさせてもらっていたんです」と告白した。

「彼は技術と芸術がもっともバランスの取れた選手の1人で、『白鳥の湖』など素晴らしいプログラムを滑っていた。パフォーマーとしても、大好きでした」

高橋のアイスダンス転向時も「驚きませんでした」

 高橋がアイスダンスに転向した時、それほど驚かなかったというパトリック。

「僕たちシングル選手の中で、彼はもっとも芸術的で表現が上手かったのでアイスダンスに惹かれたことは驚きませんでした」

 村元&高橋を指導したマリナ・ズエヴァは短期間だがパトリックのコーチを務めたこともある。

「実は僕自身、マリナのリンクにいた当時多くのアイスダンサーに囲まれて、自分もやってみたいなと思ったこともありました。年齢を重ねていくと余計に、パートナーと一緒に滑るということに興味がわいてくると思うんです」

 パトリックはまだ32歳。高橋がアイスダンスに転向した時期よりも1歳若い。これから挑戦することも不可能ではないけれど、と言うと、ラウンジの隅でマッサージを受けていたエヴァン・ベイツが「そうだよ!」と同意のエールを送ってきた。

 だがパトリックは「ぼくは最悪のパートナーになりますよ」と苦笑い。「リズもそう言うと思う(笑)。頑固な性格だし、ひとりっ子で育ったので……」とアイスダンス転向の可能性を否定した。

【次ページ】 「ダイスケとぼくが競っていた頃とは、ずいぶん変わった」

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