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三笘薫25歳の“先発落ち”は温存だった「あの日、絶望的に暗かったロッカールーム」ブライトンの難しい現実「選手年俸61億円はリーグ19位」

posted2023/05/04 17:09

 
三笘薫25歳の“先発落ち”は温存だった「あの日、絶望的に暗かったロッカールーム」ブライトンの難しい現実「選手年俸61億円はリーグ19位」<Number Web> photograph by AFLO

4月29日のウルブス戦、約5カ月半ぶりに国内リーグの先発メンバーから外れた三笘薫

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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 三笘薫が、複雑な心情を垣間見せた。

 4月29日に行われたブライトン対ウォルバーハンプトン戦。日本代表MFの三笘薫は、昨年11月13日のアストンビラ戦以来、約5カ月半ぶりに国内リーグの先発メンバーから外れた。

クラブ広報「ケガではない」

 キックオフの1時間前に先発が発表になると、クラブ広報は「カオルは怪我で先発から外れたわけではない。疲れを考慮しての措置」と説明した。連戦で疲労が蓄積していることから、ロベルト・デゼルビ監督がローテーション制を採用したという。主力ではアルゼンチン代表MFアレクシス・マクアリステルとエクアドル代表MFモイセス・カイセドも外され、前節ノッティンガム・フォレスト戦(4月26日)から合計5選手を入れ替えた。

 しかし大幅な入れ替えの影響をまったく感じさせず、ブライトンは前半だけで4ゴールを奪取。ウォルバーハンプトンが著しく精彩を欠いたこともあり、気持ち良くチャンスの山を築いた。そして三笘は、後半11分に途中交代で出場した。

 マッチアップしたのは本職が攻撃的MFのマテウス・ヌネスで、三笘はスピードと足技を駆使して急遽ウイングバックに入ったポルトガル代表を翻弄していく。日本代表MFが「途中出場だったのでフレッシュなところはありますし、仕掛けないといけないと思っていた。自分のプレーを出そうと思っていました」と試合後に振り返ったように、後半13分、同17分、同38分と、左サイドからドリブル突破でチャンスを作り続けた。さらに積極的なプレスから相手のミスを誘発し、チームの6点目につなげた。最終的に、ブライトンは6−0で大勝したのだった。

「他の選手は出ていますし…」

 三笘によると、デゼルビ監督からベンチスタートが告げられたのは試合当日のミーティングだったという。公式戦で22試合ぶりに先発から外れたことに、本人は率直な思いを口にした。

「フレッシュな選手を使うという意図、考えは分かりました。(記者:当然、先発で出たいと思うが、どういう風に受け止めたか) 試合に出たいですけど、それは監督が決めることなので。途中出場でやれることを、と考えてました。毎試合出られるようコンディションは作っている。監督の考えは尊重しますけど、選手としては全員が出たいと思います。

 カイセドもマクアリステルも出ていない中で、そのような決断になったのは分かります。でも他の選手は出ていますし、そういう代えのきかない選手になっていかないといけないと思ってます」

【次ページ】 「他の選手は出ていますし…」

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