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「捨てられたのではない。選ばれたのだ」WBC人気継続中のプロ野球で、一際輝く“現役ドラフト”選手たち 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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posted2023/05/01 06:00

「捨てられたのではない。選ばれたのだ」WBC人気継続中のプロ野球で、一際輝く“現役ドラフト”選手たち<Number Web> photograph by JIJI PRESS

巨人の1番打者に定着したオコエ(左)と、3割を超える打率で活躍する中日の細川。ともに現役ドラフトで新天地に移籍した選手だ

《アロザレーナは、WBC準決勝で岡本和の本塁打性の大飛球をキャッチするなど好守を連発。腕を組んでドヤ顔を浮かべるパフォーマンスが日本でも人気となっていた。》

 ああ、澤村だけでなくWBCの話題も「帰ってきた」。そんなこんなでWBCからのプロ野球開幕は帰ってきた人たちでにぎやかだったのだが、気になっていたニュースが一つだけあった。プロ野球開幕の日、日刊スポーツの一面はこれだった。

『ロドリゲスが来ない!!立浪監督「みんな探して」』(日刊スポーツ3月30日)

 帰ってこない人がいたのである。

 キューバ代表としてWBCに出場した中日ジャリエル・ロドリゲス投手が亡命した可能性が高まったと記事は伝える。3月29日に中部国際空港着の航空機で再来日する予定だったが、搭乗するはずの便には乗っていなかった。失踪状態となったのだ。

 ロドリゲス投手は昨季、最優秀中継ぎに輝いた投手。立浪監督は「いてくれないと困る人。探してきてください」。開幕直前にこれはきつい……。そしてこの報道から約1カ月が経った4月27日。WEBで中日スポーツが次のように伝えた。

『亡命報道の中日・ロドリゲスが沈黙破った「中日のファンに感謝」「でも夢を追うことに決めました」「残念ながらMLBでプレーできません」』(4月27日)

 ロドリゲス投手のインスタグラムが27日までに更新され、「中日の選手としてすてきな3年間をサポートしてくれたファンに感謝」、「でも夢を追うことに決めました」といった内容を伝えたというもの。「球団とは連絡が取れない状況が続いている」というラストの一文が切ない。

新天地を選んだベテラン右腕

 ただ、この日の東京中日スポーツの1面は『移籍初星 涌井』。

 中日の涌井秀章投手が移籍4試合目で初勝利をつかんだのである。中日への移籍は楽天とのトレードだったが、

《舞台裏は、断ることも可能だった。契約の詳細はもちろん明かせないが、涌井の意思が反映される部分があったということだ。》

【次ページ】 崖っぷち男たちの躍動

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