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大谷翔平が9回のマウンドへ…「大丈夫かな？」WBC村田善則コーチが明かす「一度も受けたことがない」中村悠平との決勝バッテリー秘話

posted2023/04/21 11:02

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鷲田康Yasushi Washida

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JIJI PRESS

　ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で14年ぶりに世界一を奪還した侍ジャパン。アメリカとの決勝戦で実現したダルビッシュ有（パドレス）、大谷翔平（エンゼルス）の登板にまつわるドラマを、バッテリーコーチを務めた村田善則（巨人・ブルペンコーチ）が語った。（全2回の#2／#1を読む）

「大丈夫かな？」

　こう問いかけた栗山英樹監督の耳に村田善則バッテリーコーチの声が、はっきり聞こえてきた。

「大丈夫です！」

　米国時間3月21日（日本時間22日）のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）決勝戦。ローンデポ・パークの日本ベンチでこんな会話がされているとき、そのベンチを出た大谷翔平投手が左翼後方にあるブルペンに向かって歩き出していた。

　栗山監督が心配したのは、大谷のことではない。9回にクローザーとして登板するその大谷の球を受ける、中村悠平捕手のことだった。中村はこの時点でブルペンを含めただの1度も、大谷のボールを受けたことがなかったからだ。

「それでも中村がそこまで本当にいいリードをしていたんですね。流れを変えたくなかった。だからもちろん大谷の球を受けたことがないのは知っていたんですけど『大丈夫です』って、言っちゃったんですね」

　村田に確証はない。

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