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三笘薫25歳が本音でホメる“18歳の新星”FWとは?「彼のポテンシャルはスゴい」「僕のことも理解してくれる…まあ仲良くやっていますね」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2023/04/07 17:24
ゴールもしくはアシストをプレミアリーグ「5試合連続」でマークした三笘。ブライトンのクラブ新記録を打ち立てた
「いや、わかんないです。僕も調子がいいというより……(結果がついてきているのは)不思議な感じですけど。
(記者:不思議な感じというのは?)『あ、またアシストついた』みたいな感じで。試合中も、そういうことを考えたりしてるところはあります。今がボーナスタイムじゃないですけど、そういう風に思ってますね。順調に来てるのは間違いない。ここまで持ってこれるとは想定していなかったので。まあプラスに考えてます」
ブライトンはシステム上、ウインガーの三笘とソリー・マーチをゴール前の最終局面における「切り札」として配置している。2人はゴールに直結するプレーを求められているが、三笘としては、自分の予想や想定を超えて結果がついてきているという。
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では、その理由はどこにあるのだろうか。その答えは、「ブライトンの戦術」と「三笘の個人技」の両輪が、がっちり噛み合ってフルで機能しているからに他ならないだろう。
三笘になるべく高い位置でパスを渡そうとする戦術の成果は、来季CL出場圏内の4位まで7ポイント差の6位という順位にあらわれている。ブレントフォード戦における三笘のゴールのように、指揮官が幾多の約束事をチームに落とし込んでいることも、ブライトンが躍進している理由のひとつだ。縦パスを多く入れて攻撃のギアを一気に上げるビルドアップの巧さも、彼らのストロングポイントである。
こうしたシステムの中で、三笘はきっちり自身の役割を果たしている。システム上、ゴールに関与する役割を担っているとはいえ、「鋭いドリブル突破」や「状況に応じての確かな判断力」、「高いパス精度」がなければ当然結果はついてこない。
「ブライトンの戦術」と「三笘の個人技」が噛み合っている成果を、本人は「想定していなかった。不思議な感じ」と表現した。三笘としては“出来すぎ”と言いたかったのかもしれないが、自分たちの予想を超えるパフォーマンスができているのが、今のブライトン、そして三笘と言えよう。
「来季のCL出場権? 狙ってますけど…」
ただチームとしては、ここからが正念場だ。ボーンマス戦の勝利で、チームは勝点を46に積み上げ6位の座をキープした。先述したように、ひとつ消化試合の多い4位マンチェスター・Uに7差の好位置につけている。
8日には5位トッテナムとの上位対決が控えており、チェルシー(4月15日)、マンチェスター・U(5月4日)、マンチェスター・C、ニューカッスル戦(いずれも日程未定)といった残り試合の結果次第で、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグといった欧州カップ戦の道が見えてくる。
上位陣との対決を前に、三笘も気を引き締めた。