しかし前節ブレントフォード戦に比べると、マッチアップした相手SBに手を焼く場面が多かった。対峙したのは、ボーンマスのSBアダム・スミス。ちょうど2カ月前にホームで行われた一戦でもスミスのしつこい守備にてこずったが、今回も苦戦した。三笘は「今日も嫌でした。球際の強い選手。さらに、前に上がってきて、僕を低い位置に下げさせようとしていた」とし、難しい相手だったと素直に認めた。

　だが、それでもきっちり結果を残した。

　本人が「シンプルにプレーするところはして（工夫した）。守りながら、うまくプレーできたかなと思っています」と振り返ったように、相手がマンマークで粘り強い守備をしてきたのなら、シンプルにパスを叩いて味方を生かすようにした。

ボーンマス戦でマッチアップした相手右SBアダム・スミス。三笘は「球際の強い選手」と認める。そんななかでもファーガソンのゴールをアシスト。チームも2－0で勝利　©Getty Images

三笘が褒める18歳FW

　その延長線上にあったのが、アシストの場面と言える。日本代表は相手のクリアボールを拾い、CFのエバン・ファーガソンにラストパス──。18歳のアイルランド代表FWが、技アリのヒールキックできれいに流し込んだ。三笘は、ゴールを決めたファーガソンを褒め称えた。

「あれが、エバンのクオリティ。彼が見えたから、パスを出したんですけど、入るとは思わなかった。彼のクオリティのおかげですね。あの体勢からゴールまで持っていけるのはすごいなと思います」

　かねてより、三笘はファーガソンを高く評価している。特に褒めていたのが、アイルランド代表FWのポストプレー。敵を背負った状態からチャンスを作り出す動きが優れているとし、自身との相性も良いと強調していた。

三笘が褒めたFWエバン・ファーガソン。2004年生まれの18歳、アイルランド代表。今季ここまでリーグ11試合出場4ゴール　©AFLO

「スタメンで起用されるようになる前から、“この選手のポテンシャルはすごい”とわかっていた。ベンチ外のときも、“スタメンで出ても全然大丈夫だな”と感じていた。あれだけ存在感を出せる選手なので、僕としてはやりやすい。エバンは（相手を）背負える選手。背負ってプレーできる選手がチームにあまりいなかった。

（ファーガソンが最前線でポストプレーをすることで）チームとしても攻撃面で深さが取れる。おかげで、中盤が空いてきたり、1本のパスでチャンスを作れたりする。そうしたプレーは、彼しかできないこと。そこを自分も活かしていきたいですし、彼も僕の特徴を理解してくれている。まあ仲良くやっていますね」

「あ、またアシストついた」不思議な感覚

　興味深かったのは、ここからの三笘の説明だった。本人は「ゴールやアシストの結果を常に狙っている」と、試合が終わる度にいつも話している。そのため記者から「結果がついてきているのは、調子が良いということか」と質問が飛ぶと、三笘は次のように答えた。

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