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鳥谷敬が目撃した“佐々木朗希の3年計画”「レベルが違う」と驚いた“18歳のギアチェンジ”とは?「若い頃なら打席に立ってみたいかな」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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posted2023/04/06 11:04

鳥谷敬が目撃した“佐々木朗希の3年計画”「レベルが違う」と驚いた“18歳のギアチェンジ”とは?「若い頃なら打席に立ってみたいかな」<Number Web> photograph by KYODO

4月6日の日本ハム戦で今季初登板のマウンドに立つロッテ佐々木朗希(21歳)

「自分のためだけに時間を使うことを許してもらえる選手はそういない。ただ、吉井(理人)コーチが、日本ハム時代に大谷(翔平)投手を育成していたということもあって、チームの中でプランはしっかり共有されていました。本人も周りも、当時から2年後、つまり今シーズン先発ローテーションで回ることを逆算してステップを踏んでいると感じていました。こういうやり方もあるんだな、と興味深かったですね」

 佐々木朗のプロ2年目には、調整中だった二軍施設などで会話をする機会も増えた。

「トレーニングの話や、栄養面の話を聞かれて話したこともありました。大雑把な質問ではなくて、こういうトレーニングはどう思いますか? とか、このサプリメントを取ろうと思うんですが、などとピンポイントで聞かれたので、普段から意識して色々と考えているんだなと感じました。2年目の春先は二軍で登板もしていましたが、試行錯誤するなかで、持ち前のしなやかさに加えて力強さも出てきて、その進化を感じ取っていました」

伝説の完全試合「誘い球や釣り球がほとんどない」

 入団から最初の目標としていたプロ3年目。完全試合の快投を、鳥谷は評論家として映像で見届けた。

「105球で19奪三振というのは、誘い球や釣り球がほとんどなく、ストライクゾーンで勝負しているということ。完全に圧倒している状態です。打者目線からすると、こういうピッチングをされると、追い込まれる前に振っていくしかなくなる。球数を投げさせるという方法もありますが、彼の場合はストライクゾーンにフォークを投げることもできますから。自分のピッチングさえできれば抑えられる、という自信を持って投げられているんだなと思いました」

【次ページ】 「打者・鳥谷」が対戦する時、どんな対策を?

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