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「負けてもムラカミを尊敬だ」「オータニ、イチローも知ってるよ」WBC各国ファンが“侍ジャパンLOVE”「キューバ人は“W杯日本代表ユニ”を…」

posted2023/03/26 11:04

 
「負けてもムラカミを尊敬だ」「オータニ、イチローも知ってるよ」WBC各国ファンが“侍ジャパンLOVE”「キューバ人は“W杯日本代表ユニ”を…」<Number Web> photograph by Hiroaki Sawada

マイアミ空港で出会ったメキシコの野球ファン。日本代表の帽子を被っている彼が“ムラカミ推し”な理由は?

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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Hiroaki Sawada

WBC準決勝・決勝での侍ジャパン伝説の激闘、現地はどんな雰囲気だったのか。マイアミに乗り込んだブラジル在住の英語・スペイン語に堪能な日本人ライターが、各メディアの情報や現地のリアルな空気感を写真を交えてNumberWebでお伝えする(全3回の3回目/#1#2も)

 WBCのメイン会場となったローンデポ・パークは、マイアミ・マーリンズの本拠地だ。

「マーリン」とはカジキ。正面入り口に、青い魚の模型が掲げられている。収容人員は、3万7000人。屋根は開閉できるが、この大会ではずっと閉められていた。

 チームは1997年と2003年にワールドシリーズで優勝しており、2015年から17年までイチローが在籍した。ここで、1次ラウンドD組の試合と準々決勝2試合、準決勝と決勝が行なわれた。筆者は、3月17日から21日まで毎日、計5試合を観戦した。#1、#2でも記したが――各試合の戦いぶりについて簡潔にまとめつつ、スタジアムでの様子を紹介する。

「オータニの大大大ファン。ダルビッシュも好きだ」

 17日は、準々決勝のメキシコ(C組1位)対プエルトリコ(D組2位)。非常にレベルの高い壮絶な試合だった。

 1回表、プエルトリコが2本のホームランなどで4点を先制。しかし、メキシコが粘り強く反撃し、7回に3点を奪って逆転。プエルトリコも終盤に絶好機を迎えたが、キューバ生まれながらメキシコへ亡命し、今はレイズで活躍するアロサレーナ外野手(準決勝日本戦で岡本和真の“ホームラン”を掴み取ったあの男だ)が超ファインプレー。メキシコが辛くも5-4で逃げ切った。試合後、後ろの席にいたメキシコ人のファンを祝福すると、笑顔で握手を求めてきた。

「準決勝で対戦する日本について、何か知っていますか」と尋ねたところ……。

「僕は、オータニ(大谷翔平)の大大大ファン。ダルビッシュ(有)も好きな選手だ」

「1次ラウンドの日本の試合のダイジェストを観たが、投手陣が素晴らしい。打線も、みんなしぶとい。チームワークもいい。とても手強い相手だ」

 このように語っていた。

 18日のアメリカ(C組2位)vsベネズエラ(D組1位)も、スリリングな試合だった。1回表にアメリカが3点を先制すると、ベネズエラがすぐに2点返す。アメリカが小刻みに加点したが、5回裏、ベネズエラが4点を奪って大逆転。7回裏にも1点加えたが、8回表、アメリカは9番ターナー(フィリーズ)が満塁ホームラン。その後のベネズエラの反撃を抑え、9-7で勝った。この2試合を観戦して、C組とD組のレベルの高さを思い知った。

 19日の準決勝は、アメリカ対キューバ。結果的に、この試合だけは大差がついた。1回表、キューバは押し出しで先制する。しかしその裏、アメリカがあっさり逆転し、以後、6回まで毎回得点して勝負あり。14-2でアメリカが大勝した。

メキシコ人ファンに聞いた侍ジャパンの印象とは

 そして20日、準決勝で日本がマイアミでの初戦となるメキシコ戦に臨んだ。侍ジャパンのユニフォームを着た日本人ファンが目についた。それでも、メキシコ人のファンの方がずっと多い。アメリカ人のファンもかなりいた。

【次ページ】 準決勝後、メキシコ人が「おめでとう」と…

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