――大奥が出てくるところも、哲夫さんが喜んでいましたね。「あんなん、ぜんぜん大奥ちゃうやん」って。兎さんが、手を前でそろえて、足を小刻みに動かしてるだけ、という。そこで堂前さんが「嘘でしょ！　大奥に抜かされた！」と叫んで、観ている人は初めて理解するという感じですもんね。

兎　大奥ってどういう人なのか、僕はほぼわかってない。堂前に、こうやって走って来てって言われて、大奥ってこんなんなんやと思ってやってるだけ。

――最後に「太ってる人」という説明で、兎さん本人がランナーとして登場するじゃないですか。なんの工夫もないランナー。あれもスカタンに入るのかなと思って。

兎　あれはラスカっていう技ですね。

――ラスカ？

兎　はい。ラストでスカすんです。

――お笑いの世界では、よく言うんですか。

兎　いや、今、初めて言いました。

「走り出した瞬間に肉離れしました」

――ありがとうございます。インタビューを盛り上げていただいて。それにしてもネタを終えたあと、2人ともとても気持ちよさそうな顔をしていました。

兎　走り切りましたから。喉、カラカラでした。

堂前　スポーツとしての気持ちよさがありましたね。

兎　準々決勝は走り出した瞬間に肉離れしましたから。

――肉離れですか。

兎　足つったのかなと思ったら、結局、肉離れで。そのあと1週間ぐらい足を引きずっていました。

――準々決勝もウケていましたよね。

兎　でも準々決勝は、わからなかったんですよね。痛みを顔に出さないことと、動きに影響がでないようにすることに精一杯で。

＜続く＞

（写真＝平松市聖）