2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER

「お前、汗ヤバいぞ…」ロングコートダディがいま明かす、M-1当日の事件“じつは競馬で100万円負けていた”「1番人気に100万円、いま溶けたわ」

posted2023/03/26 17:18

 
「お前、汗ヤバいぞ…」ロングコートダディがいま明かす、M-1当日の事件“じつは競馬で100万円負けていた”「1番人気に100万円、いま溶けたわ」<Number Web> photograph by Ichisei Hiramatsu

結成13年、2年連続での決勝進出を果たしたロングコートダディ。堂前透(ネタ作り担当、写真左)と兎。吉本興業所属

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中村計

中村計Kei Nakamura

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Ichisei Hiramatsu

「こんな窮屈な時代でもテクニックとキャラクターさえあれば、毒舌漫才も受け入れられるって夢を感じた」。ウエストランドの優勝で幕を閉じた2022年のM-1。審査員の松本人志は最後にこんな言葉を残した。

そのウエストランドに最終決戦で敗れ、3位だったロングコートダディのインタビュー。「マラソンの世界大会」のネタをかけ、2年連続となったM-1で新鮮な印象を残した。そんな2人が語る“M-1当日のウラ側”。【全3回の1回目/#2#3へ】

◆◆◆

“50円玉で決めた”2本目のネタ

――準決勝の前の段階で、2人は今大会は「(決勝に)行きそう」と話していましたよね。なかなか言えないセリフだと思ったのですが。

堂前 どうですかね。賞レースってネタがどうこう以上に勢い的な要素がものを言うんで、その点でいうと行きそうでした。完全に。

 キングオブコントもそうなんですけど、「行きそう」って言ってるときはだいたい決勝に行ってるんですよ。

――その準決勝の前、堂前さんは、準決勝は準々決勝とは違う新ネタをするとも言っていたんですよね。でも実際には準々決勝と同じ『マラソン』のネタでした。決勝の1本目でも披露したネタです。

堂前 僕はネタを替えたかったんですけどね。

 『タイムマシン』のネタを試そうと思ったんですけど、間に合わなかったんです。

――もう一つの新ネタというのは、M-1ファイナルの2本目でかけたネタのことだったんですね。

 そうそう。あれをやろうとしていて。でも準決勝の前日に、僕が、このままの完成度だったら決勝に行けるかどうかわからない、と。ウケは絶対に『マラソン』の方がいいから、こっちでいこうと言ったんです。

――『タイムマシン』は決勝までいって、やっと間に合ったわけですね。

堂前 いや、間に合ってない。

 間に合ってないですね。結局、決勝も間に合わなかった。

堂前 間に合ってたら優勝していると思うんで。

 そうなんですよ。だから、じつはもう1本、古いネタがあったので、そっちにするか迷っていたんです。当日まで決め切れず、1本目が終わったあと、暫定ボックスのところでコインを放って、表か裏かで決めたんです。いちおう50円玉だけ用意しておいたので。そうしたら『タイムマシン』の方の目が出たので、こっちで行こうということになったんです。

「競馬に100万円突っ込んで、今、溶けた」

――そのあたりの話はのちほど、また詳しくうかがうとして、堂前さんは、今回も決勝前の恒例の運試しはやったのですか。前日の競馬は。

【次ページ】 「競馬に100万円突っ込んで、今、溶けた」

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