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アメリカ人関係者がWBCで“一番見たい”日本人選手は?「彼はオオタニに次ぐ日本の逸材だ」「将来メジャーに来る」米国記者は侍ジャパンをこう報じた
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byKYODO
posted2023/03/15 11:04
侍ジャパンの練習で佐々木朗希(左)と一緒に笑顔を見せる大谷翔平
「現時点では海外にいてカージナルスでプレーしてはいないが、国際試合で見せたプロダクションはカージナルスでのポジション争いに影響を及ぼす可能性がある」
そしてカージナルスのオリバー・マーモル監督は、「すべての要素を考慮に入れるつもりだ」と話している。
ヌートバーの活躍がきっとプラスに働くに違いない――と思ったのだが、読み進めていくと、どうやらヌートバーのポジションは約束されているものではないらしい。グールド記者は、センターのポジションを3人が争っていると書く。
ひとりは日本代表でプレーするヌートバー(25)。
もうひとりはカージナルスのキャンプに参加しているディラン・カールソン(24)。
そしてカナダ代表でプレーしているタイラー・オニール(27)の3人だ。
この3人にはそれぞれに特色があるが、ヌートバーは昨季の後半戦、.366の出塁率をマークしたことが評価されている。また、打席数における四球の割合が16.7パーセントで、これは強打者のホアン・ソトに次いでナショナル・リーグで2位の数字を残している。
カージナルスとしては、WBCでヌートバーが見せているパフォーマンスは格別驚くべきものではなく、シーズンに入ってからこれくらいはやってくれるはずだ――という期待の予兆でしかないという。マーモル監督は、カージナルスのトップバッター候補としてヌートバーを置くことを考慮している様子だ。
「彼が日本で見せている成績に触発されたものではないよ。彼の全般的なスキルセットを見て考えているということだよ。みんながチームにそろってからが本格的な競争のスタートだ。そして、誰がセンターを守ることになるか、見てみようじゃないか」
マーモル監督、ずいぶんと思わせぶりな感じ。
Nooootは、あらゆるファクターでチームに貢献できる選手であると、日本人はみんな知っていますよ!
今年はカージナルスからも目が離せそうにない。
アメリカチーム「野手はオールスター、投手は不安」
【ニューヨーク・タイムズ(NYT) タイラー・ケプナー記者】
最後はアメリカチームについて。
キャプテンは大谷の同僚であるマイク・トラウト。2017年大会には不参加だった彼が、なぜWBCに参加したかという経緯が書いてある。