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ダルや由伸にピタッ…侍ジャパン最年少20歳高橋宏斗の“グイグイ”いける才能 「吸収しすぎてパンクしないか心配」恩師が驚く成長曲線
posted2023/03/06 17:03
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph by
Hideki Sugiyama
3月4日、WBCに臨む侍ジャパンの強化試合・中日戦で登板した高橋宏斗投手。“本拠地凱旋”とあって大きな歓声で迎えられたが、力むことなく4者連続三振を含む2回無安打無失点という堂々としたピッチングを披露した。本大会でも活躍が期待される20歳のルーツに迫る。
プロ2年目の昨シーズンに6勝を挙げ、最年少の20歳でWBC日本代表に選出された高橋宏斗。所属する中日ドラゴンズの日本人投手では最速となるMAX158キロのストレートを武器に、初の国際大会でも活躍が期待されている。
期待値を含め“カギを握る存在”とも評される高橋は、侍ジャパン宮崎合宿から精力的に動き回っていた。ダルビッシュや山本由伸といった先輩投手たちの動きを熱心に見つめ、練習では3歳年上で昨季のセ・リーグ新人王の大勢(巨人)にくっついて歩く姿もよく報道されていた。
そんな光景をテレビを通して見た中京大中京高時代の恩師・高橋源一郎監督は、“やっぱり”と思ってしまったという。
「(高橋宏斗は)人懐っこい性格で、ああいう場になるとガンガン行くタイプではないでしょうか。子供っぽいところはありますが、好奇心旺盛で、色んなことに積極的に取り組める。以前からよく落ち着きがないと言われていましたが……(笑)」
教え子の成長を嬉しそうに話す指揮官も、この若さでの代表入りに驚きを隠せなかった。
「まさか本代表に選ばれるとは」
「(昨年11月の)強化試合でメンバーに選んでいただいて、それが今後に繋がっていけばいいなと思っていました。本代表に選ばれるのは現実的ではないなとは思っていたので、最初に選ばれたのを知った時は驚きましたね。プロでの実績はまだほぼないのに、今後を見据えて選んでいただいたようなことも記事で読みました。すごくありがたいことです」