ポイントは「伊藤大海」

――秋吉さんの見解からポイントを導き出すとなると、2番手以降に投げるピッチャーが重要になってきそうですが。

「だと思います。今回はリーグ戦が1次ラウンドだけじゃないですか（各プールの上位2チームが準々決勝に進出）。ここは4試合なので先発は4人でいいとして、準々決勝から総力戦と考えるとそうなってきますね」

――最初に伺いますが、先発の4人は誰が任されそうですか？

「一部報道では、ダルビッシュさん、大谷君、山本君、佐々木君の4人が先発と言われていて。日本でプレーする山本君と佐々木君もスピードボールが持ち味なので、外国人バッターをどれだけ抑えられるか見てみたいですよね。でも、国際大会って『こうやる』って思っていても、その通りの戦いができないことがありますし、当然、チームもそこは想定しているはずで。そうなった場合、左の今永君あたりに存在感を出してもらいたいなと、個人的には考えたりもします」

――WBCではロングリリーフをこなせる「第2先発」のような役割も重要だと言われています。今回、先発タイプが多く選出されたのも、そこに起因しているかと。

「本当に大事ですね。基本的に失点が許されない場面で投げることが増えると思うんで、強い真っすぐと空振りが取れる変化球が大きなポイントだと思うんですよ。前回で言えば、千賀（滉大）君がそうだったじゃないですか。真っすぐが速いし、“お化けフォーク”が海外のバッターにも通用したんで」

――千賀選手は“ジョーカー”的な役割を果たしました。今回は誰が適任でしょうか？

「（伊藤）大海君ですね。東京オリンピックでもそういうポジションで結果を残した経験がありますし、あのスライダーは空振りが取れるんで。そこに奎二君や戸郷（翔征）君とか、所属チームで先発をしている選手もロングリリーフを任されると思うんで、どこまでやれるかもポイントじゃないですか」

東京五輪でも活躍した伊藤大海　©Takuya Sugiyama

抑えは誰か？

――そして、大会ごとに議題に挙がる守護神ですが、今回はいかがでしょう。

「所属チームで抑えをやっているのは、松井君と栗林（良吏）君、大勢君ですか」

――栗林選手は東京オリンピックでも守護神を務めていますし、候補のひとりでしょうね。

「そうですけどね。でも、WBCはバリバリのメジャーリーガーが相手ですから、首脳陣はそのあたりをどう考慮するか……」

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