将棋PRESSBACK NUMBER
藤井聡太五冠「わからない所も」、羽生善治九段「対応を誤ると…」マンガな神展開の王将戦+コスプレがエモい〈観る将が描く名珍場面〉
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida/日本将棋連盟
posted2023/03/02 06:00
観る将マンガ家が描いた「2023年2月の将棋ハイライト」。過去のイラストは関連記事からご覧になれます!
藤井五冠が4度目の優勝を飾った朝日杯で、「区民」こと豊島九段ファンの妻氏が喜んだのが大盤解説会の菅井竜也八段との掛け合い。Twitterでもユニークな菅井八段ですが、盛っていくトークスタイルにいつもはポーカーフェースの豊島九段も思わずニコニコするなど豊かな表情を見せてました。同世代の関西所属だからこそ、こんな感じで交流できるんだろうなあと。あと描ききれなかったんですが、菅井八段が準決勝の藤井-豊島戦を解説する横で、先に対局を終えた渡辺名人と糸谷哲郎八段が延々と感想戦している絵も、なかなかカオスな会場だなと(笑)。
カオスと言えば、順位戦B級1組・羽生九段と対局した横山泰明七段。2月14日はまだまだ寒い冬の1日ということもあってか、ブランケットを使用していたんですが……デザインは、かわいいパンダ。中国へと帰ったシャンシャンのファンだったかは本人のみぞ知るですが(笑)、盤上での真剣勝負とのギャップが、将棋中継を見ていての楽しみであることは確かです。
17歳・藤本四段は“勘違い”も今後に期待大
ビックリなハプニングは竜王戦ランキング戦6組でのこと。17歳の藤本渚四段が神谷広志八段と東京・将棋会館で対局に臨むはずが……藤本四段がいたのは大阪。まさかの対局場勘違いで不戦敗の憂き目に。とはいえ羽生九段を憧れの棋士と語る藤本四段はデビュー直後から6連勝を飾るなど、藤井五冠や伊藤匠五段よりも年下の新世代棋士として注目したい1人。この悔しさをバネに、さらなる強さを手に入れてほしいと願っています。
年度末の3月、棋士それぞれが順位戦など大事な大事な1局に臨みます。今月も全力応援でその一手一手に注目できればと!(構成/茂野聡士)
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。