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「えっ? なぜ相撲をやめるの?」大学1年でアマ横綱…相撲界で“無敵の21歳”(体重130kg)が驚きの決断「大谷翔平や大坂なおみを目指したい」

posted2023/02/07 11:01

 
「えっ? なぜ相撲をやめるの?」大学1年でアマ横綱…相撲界で“無敵の21歳”(体重130kg)が驚きの決断「大谷翔平や大坂なおみを目指したい」<Number Web> photograph by KYODO

日体大1年のときにアマチュア横綱に輝いた花田秀虎(写真は高校相撲で2連覇達成の高3時)。彼の“新たな挑戦”が話題になっている

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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KYODO

「アマチュア横綱、アメリカンフットボールに挑戦――」

 今年の春にそんなニュースを目にした時、率直に頭に浮かんだのは多くの「?」だった。

 アマチュア横綱の地位を勝ち得た力士であれば、そのまま角界に進めばある程度の地位も、名誉も手に入れることができる可能性が高い。にもかかわらず「相撲界の至宝」がなぜ、あえて茨とも思われる道に進むのか――? 

◆◆◆

 日本体育大学1年時に全日本相撲選手権を制し、史上2人目となる大学1年生のアマチュア横綱に輝いた花田秀虎(21歳)。その彼が、昨年3月に行われたアメフトの社会人リーグの合同トライアウトに突然参加し、大きな話題を呼んだ。

 ちなみに、姓が花田の力士でアメフト挑戦と言えば、第66代横綱の若乃花勝こと花田虎上さんが思い出されるが血縁関係は全くない。

 そのトライアウトで、身長185センチ、体重130キロという恵まれたサイズを持つ20歳(当時)は、いきなり40ヤード走(36.58m)で5秒23というタイムを叩き出し、ポテンシャルの高さを見せつけた。これは花田の体躯からすれば驚異的なタイムと言っていい。

 さらに驚かされたのは、それから1年も経たずして今年1月22日にアメリカ・アイビーリーグ選抜と対戦する国際親善試合の日本選抜メンバーに選出されたことだ。

 アメフトに転向して1年未満。しかも、未だ実戦経験さえない中で日本トップクラスのチームの一員に選ばれた。その規格外の潜在能力は、経験さえ積めば“日本人初のNFL選手”も夢ではないのかもしれない。

「29歳では遅い」なぜアメフトを選んだのか?

 2001年10月30日に和歌山で生まれた花田は、格闘技好きの少年だった。

 父は大学時代にレスリングで全国優勝経験を持ち、母は柔道指導者という両親の影響から、幼い頃から柔道やレスリングなど、さまざまな格闘技に身近に接していた。なかでも最も打ち込んでいた相撲では、小学校2年生で地元のわんぱく相撲で優勝。その後も順調に成長を続け、県立和歌山商業高校時代の2018年と2019年には世界ジュニア選手権個人無差別級を連覇してみせた。

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