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「ドウアンはどこまで行くんだろう」ドイツ人記者も絶賛&期待、堂安律がブンデスで実感する“成長”「かなり強くたくましい選手になれてる」
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2023/01/31 11:00
W杯後も高いパフォーマンスを見せ続ける堂安。スタジアムでは称賛する声が上がる中、本人が意識するのは…
「あそこはブンデスではできるということはもう既に証明している。そこから結果に繋がるようなプレーをいま意識しているところです」
シュトライヒ監督が主軸として信頼を置くのは攻撃だけではない。守備における貢献にも優れている。ピッチで足を止めず、状況に応じて守備の優先順位を的確に把握しているのがそのプレーぶりからもよくわかる。77分には相手のドイツ代表マリオ・ゲッツェが左サイドへのスルーパスを狙ったが、ギリギリのところで堂安がクリア。チームにおける貢献度はとても高い。
W杯後だけじゃなくて、この半年で見てくれたらわかるように…
それにしても、守備に力を注ぎすぎると攻撃で力を発揮できないことに悩む選手もいるが、ここ最近の堂安はこれだけ攻守にハードワークをしているのに、終盤に入ってもプレーの切れが落ちることはない。
「(コンディションが)上がってきてるというよりも、1試合1試合成長できてる感じがする。上手くなってる実感は、このワールドカップ後だけじゃなくて、この半年で見てくれたらわかるように、かなり強くたくましい選手になれてると思う。『もっともっともちろん数字にはこだわらないと』というのを自分に問いかけながらも、それ以外のところはかなり成長できてるかなと思います」
《数字へのこだわり》というテーマが出てきた。どれだけプレークオリティを褒められても、オフェンスの選手として2ゴール4アシストのままシーズンを終えるつもりはない。でもだからといって、得点にだけフォーカスしてプレーすることの危うさもよくわかっている。そのあたりの向き合い方に関しては、しっかりと整理がついているようだ。
「得点というのはもちろん思ってますけど、焦りながらも焦りすぎず。自分のプレーに集中することでいつか流れが来ると思ってるんで。今日の試合はいいメンタリティで1週間調整できた。まだ成長できそうな予感のする試合だったと思います」
もうチームに貢献することだけです
ゴールの予感がはっきりするのは、ゴール前でボールに絡むシーンが確実にあるからだろう。パスを引き出してドリブル勝負からシュートやパスを狙う場面もあれば、この試合ではサイドからのクロスにゴール前へ好タイミングで飛び込んであわやというシーンもあった。