“傾奇者”にタブーなし…スターダムで活躍したウナギ・サヤカは、なぜ“女子プロレス界に喧嘩を売りまくる”のか？「今ある枠なんてクソみたい」

　今年10月からの3カ月で、最も精力的に動いたプロレスラーは“傾奇者”ウナギ・サヤカではないか。

　デビューした東京女子プロレスを離れ、スターダムに戦場を移して約2年。6人タッグ王座、新人王座であるフューチャー・オブ・スターダムのベルトを巻き、さらなる躍進が期待されたシングルリーグ戦「5★STAR GP」での戦績が2勝10敗と振るわないものに終わると、すぐに新たな行動に出た。他団体への参戦だ。

先輩相手に「査定してやる」ウナギの新たな挑戦

　JUST TAP OUTを皮切りにディアナ、マーベラス。センダイガールズ（仙女）にはYouTubeの撮影をしながら道場に乗り込み、参戦を認めさせた。さらにZERO1ではアジャコングに対戦アピール。その足がかりとしてジャガー横田とも対戦している。決め台詞は「査定してやる」。先輩レスラーにもそう言うのだからメンタルが強すぎる。

　八面六臂、神出鬼没。スターダムにレギュラー参戦しなくなったことで「退団してフリーになったのか」、「所属のままなのか」という疑問も持ち上がった。

　本人曰く、今のウナギは“ギャン期”だ。それがどういう状態なのか、詳しくは説明しない。スターダム内のユニット、コズミック・エンジェルズ所属であることは変わっていないと、それだけは明言している。実際、不定期ながらコズエンのメンバーとしてスターダムのリングに上がることも。プロレスファンとしては「どうなってるの？」と思いつつ、とにかく彼女の行動とSNSでの発信に注目していくしかない。

リングで見せる“華”はどのリングでも一級品だ

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「今ある枠で考えないでほしい。クソみたいですよそんなの」

　なぜ説明しないのか。ウナギにインタビューすると、こう答えた。

「予測されたくないんで。“フリーになったんですか？”、“スターダムやめたんですか？”って凄く聞かれるんですけど、私はそこに違和感があって。それって“あなたは今どの枠にいるんですか？”ってことじゃないですか。人をどこかの枠に収めて考えないと落ち着かないんでしょうね。日本人らしい感じもしますけど。みんながそういう考え方をするからこそ、私は枠とか関係なく、想像もつかないことがやりたいんです」

　ファンはファンで、団体同士の“壁”を踏まえていろいろ予想したいのだ。「スターダム所属のままなら、あの団体とは付き合いがないから出ないだろう」といった具合に。だがウナギは言う。

「それ、本当はどうでもいいことじゃないですか？ 今ある枠で考えないでほしい。クソみたいですよそんなの。変な決まりなんて忘れてほしい」

　ウナギが立ち位置を明確にしないのは、プロレス界の「変な決まり」を無視するためであり、ファンにもっと自由に想像してほしいからだ。

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