国学院大のしぶとい追撃を、明治大の先発・村田賢一投手（3年・181cm87kg・右投右打・春日部共栄高）がオールローボールの完璧コントロール。無四球無失点で抑えた一戦は、両チーム9回まで闘志の火花飛び散る緊張感あふれる決勝戦に。第1試合の「大阪桐蔭高・優勝」だけを見届けて帰路についた野球ファンの方たちを、呼び戻しに行きたいような「名勝負」だった。

　その日負ければおしまいのトーナメントの戦い。一発勝負の緊張感漂う高校野球と、3戦で2つ勝って「勝ち点1」の大学野球。

　現場の空気はおのずと違って、誰もが見たい高校野球とわかる人が見たがる大学野球。集客数におのずと差が出てくるのも、考えたら不思議じゃないのかもしれない。

　アマチュア球界今年最後の「全国大会」の明治神宮大会。その「高校の部」はネット裏がいっぱいになるのに、どうして「大学の部」では少なくなってしまうのか……不思議に思って、いろいろ訊いてみた今回の試み。

　これだ！という「結論」めいたものには出会えなかったのかもしれないが、それはそれでいいのかもしれない。日本の高校野球、大学野球……どちらも、世界にそうは類を見ない、貴く、そして、とても興味深い「スポーツ文化」には違いないのだから。

　来季のアマチュア野球のスタートが、今から待ち遠しくて仕方ない。

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