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〈ドラフト会議〉創部100年超、甲子園出場も指名もなし…無名公立校の“プロ注目捕手”「夏祭りで出会った近所のおじさん」が運命を変える監督だった
posted2026/10/21 06:01
静岡の公立校、沼津商に現れたプロ注目捕手・後藤幸樹と大久保匡人監督
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間淳Jun Aida
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Jun Aida
創部100年超の無名校に逸材が
周囲の注目や期待は高まっている。その空気を感じながらも、主役の日常や心境は変わらない。静岡県立沼津商業高校の後藤幸樹捕手は、ドラフト会議直前でも普段通りに仲間たちと笑い、その時に向けて練習を続けていた。
「ドラフトまで1カ月を切ってから、もうすぐだなという気持ちになっています。でも、特に緊張はしていません。友達と一緒に過ごして、緊張がほぐれている部分があるのかもしれません」
沼津商と聞いて、野球をイメージする人は決して多くないだろう。1923年の野球部創部以来、甲子園出場経験はなく、同校からドラフトを経てプロ入りした選手も今までに1人もいないという。後藤が指名されて入団すれば、100年を超える同校に新たな歴史を刻むことになる。
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後藤がプロから注目される最大の理由は、身体能力の高さにある。身長181センチ、体重87キロと体格に恵まれ、遠投は101メートルを記録する。高校通算19本の本塁打を放ったパワーに加えて、50メートル5秒9の俊足も兼ね備える。公立の“無名校”でありながら、走攻守すべてがそろった捕手の存在は少しずつ県内外へと知れ渡っていった。
4歳年上の兄の影響で3歳から野球を始めた後藤は、幼稚園から帰ると自宅の庭で母親とキャッチボールするのが日課だった。多くの子どもと同じようにプロ野球選手を夢見ていた。
「幼稚園の頃は仮面ライダーになりたいと言っていましたが、小学生になってからはプロ野球選手に憧れていました。ドラフト会議をテレビで見るのも好きでした」
運命を変えた夏祭りでのできごと
漠然とイメージを膨らませながらも、自分がプロでプレーする姿は現実味を帯びていなかった。しかし、中学生まで無名だった後藤は、わずか3年でプロ注目のドラフト候補となった。それだけの成長を遂げられた理由を問うと、「沼津商の野球部に入ったからです」と言い切った。
3年前の夏、沼津商を率いる大久保匡人監督と後藤が初めて顔を合わせたのは意外な場所だった。

