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「失敗しながら前に進まないといけない」斉藤和巳も賛同する“高校~大学生、社会人や独立リーガー大集合”のトライアウトリーグとは

posted2022/12/16 11:00

 
「失敗しながら前に進まないといけない」斉藤和巳も賛同する“高校~大学生、社会人や独立リーガー大集合”のトライアウトリーグとは<Number Web> photograph by Kou Hiroo

ソフトバンクのコーチとなった斉藤和巳氏は、「ジャパンウィンターリーグ」の理念に賛同している

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 オフシーズンである冬だが、野球人は競技に打ち込める場所を作っている。沖縄で始まった「ジャパンウィンターリーグ」について現地で追った(全2回の1回目/#2へ)

 11月24日から沖縄県で開催されている「ジャパンウィンターリーグ」。高校、大学、社会人、独立リーグなどから来た選手が、次のステージを求めて1カ月にわたり22試合を戦うトライアウトリーグだ。

様々な個性の選手が参加するリーグに

 ここには多くの屈強な選手、さらに野球関係者も集まったが、その中でひときわ目立つオーラを放っていた野球人がいる。来季から福岡ソフトバンクホークスの投手コーチになる斉藤和巳氏だ。斉藤氏は「ジャパンウィンターリーグ」の趣旨に賛同し、アンバサダーという立場で参加している。近況と今後について聞いた。

「(ジャパンウィンターリーグの)知花真斗副代表と旧知の間柄で、アンバサダーになってくれということだったので、鷲崎一誠代表にも会って話を聞きました。そしてすごい話だなと思ってお引き受けしました。鷲崎さんは31歳です。この若さでこんな事業をするとは、と感心しました。彼らの野球への情熱がそうさせたのだと思いますが、情熱を実際に形にしたわけですから、すごいです。その熱意、思いに周囲が心動かされて今日の日を迎えられたのだと思います。

 ここにきているメンバーは、みんな野球は続けたい、もっと上に行きたいと思っています。多くはNPBやMLBに行きたいと思っている。様々なチームからいろんな個性の選手が参加するリーグになって行けばいいなと思います。個人的には野球人生だけでなく、人生そのもののきっかけになればいいと思います。厳しい言い方になるかもしれませんが、やめるきっかけになる選手もいるかもしれませんね」

「本当にいい選手だなと思えば…」

 来季からホークスのコーチになる斉藤氏だが、そういう目線でジャパンウィンターリーグを見ることはないのだろうか?

「本当にいい選手だなと思えば、球団に報告することもあるかもしれないし、話題にもなりますから楽しみですね。そういう選手がもし現れたら僕の目線が変わるかもしれませんね」

 筆者は毎年宮崎のソフトバンクキャンプに行くが、必ず斉藤和巳氏を見かけた。放送のクルーを引き連れて解説をしたり、選手に話を聞いたりしていた。

「解説者になってもう9年経ちました。この期間に日本の野球はずいぶん変わったなと思います。選手の意識も変わった。いい変化も悪い変化ももちろんあります。

 アメリカから入ってきたデータ、数字がいろいろ影響するようになった。僕らの頃から分業制はありましたが、分業の中身がさらに大きく変わった。その結果として先発で規定投球回数に到達する投手がリーグで数人になった。このままでいいのか、と葛藤を感じますね」

【次ページ】 「投げたい、もう一度マウンドに立ちたい」

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