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「三笘薫は改めて衝撃的でした」元チームメイト・中村憲剛も舌を巻いた“個としての質的優位”「できればウイングバックではなく…」

posted2022/11/30 17:04

 
「三笘薫は改めて衝撃的でした」元チームメイト・中村憲剛も舌を巻いた“個としての質的優位”「できればウイングバックではなく…」<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

コスタリカ戦で決定機を創出した三笘薫。川崎フロンターレでチームメイトだった中村憲剛氏は「三笘の特徴はドリブルだけではない」と強調する

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中村憲剛+戸塚啓

中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka

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Kaoru Watanabe/JMPA

 日本はまだ、何も失っていない。

 グループステージは2試合を終え、日本のグループEは1勝1分のスペインが勝ち点4で首位に立ち、1勝1敗の日本は勝ち点3の2位となっている。3位は日本を下して1勝1敗としたコスタリカで、4位はスペインと勝ち点1を分け合ったドイツである。

 ドイツを下すという最高のスタートを切ったこともあり、コスタリカ戦の敗北には批判の声も集まった。しかし、日本はまだ何も失っていないのだ。

 元日本代表MFの中村憲剛氏に、コスタリカ戦を振り返りながらスペイン戦を展望してもらう。10年の南アフリカW杯で、中村氏は今回と同じ1勝1敗で第3戦を迎える状況を経験している。(全2回の1回目/後編へ)

◆◆◆

 コスタリカ戦を観ていてまず感じたのは、2試合連続で先発した選手たちの疲労感でした。デーゲームによる暑さの影響か、ドイツとの死闘による心身の疲労からなのか……。彼らのボールタッチや判断から、消耗が読み取れました。日本の選手らしいボールタッチやプレーの選択ではなかったのです。

 試合の入りそのものは、悪くなかったと思います。キックオフ直後に相馬勇紀と長友佑都が、連続して左サイドを突破してCKを獲得しました。「ドイツ戦で逆転勝利した勢いが出ているな」と、期待感が湧き上がりました。

 初戦でスペインに大敗したコスタリカは、序盤はどこか自信がなさそうな雰囲気で、ビルドアップも不安定でした。ピッチ上で対峙する日本の選手たちは、「前からハメていったら取れる」という感触を得たのではないかと思います。

 ところが、時間の経過とともに試合の構図は少しずつ変わっていきました。5-4-1で自陣にブロックを敷くコスタリカを、日本が攻めあぐねるようになります。

ターンオーバーの成否を問うのは結果論だが…

 理由は色々と考えられます。

 試合間隔が中3日と短く、しかもナイトゲームからデーゲームに変わったことで、コンディショニングはかなり難しかったに違いない。13時キックオフの試合なので、映像だけではわからない暑さの影響もあったでしょう。

 現地で取材をする知り合いのカメラマンさんによれば、日差しと暑さが相当にキツかったと。13時開始のその他の試合結果と内容を振り返ると、ローテンポの展開が多いことに気づきます。

 ターンオーバーについては、その成否を問うつもりはありません。結果につながっていれば、「フレッシュな選手を使った」とか「主力を休ませて勝ち点をつかんだ」と評価されたでしょう。ここで指摘したいのは、ターンオーバーによる連係の欠如です。

【次ページ】 3-4-2-1へのシステム変更は有効だったか?

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