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「なぜ解説席にタマモクロスが?」『ウマ娘』4thイベントEX公演“夢の共演”を読み解く「ツルマルツヨシが“クラシック曲”を歌った理由は…」 

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寺島史彦(Number編集部)

寺島史彦(Number編集部)Fumihiko Terashima

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photograph by Cygames, Inc.

posted2022/11/30 17:01

「なぜ解説席にタマモクロスが?」『ウマ娘』4thイベントEX公演“夢の共演”を読み解く「ツルマルツヨシが“クラシック曲”を歌った理由は…」<Number Web> photograph by  Cygames, Inc.

<カノープス>が遂に集結し、「ユメヲカケル!」を歌う場面も。他の楽曲のウマ娘の組み合わせも考察していくと、さまざまな史実が浮かび上がってきた

解説席でタマモクロスが発した言葉

(17)NEXT FRONTIER

  ゲーム内で「頂点を目指し、ひたすらに駆け上がった者だけが辿り着ける。NEXT FRONTIER――衰えを知らない覇者のための舞台。」と説明されている通り、シニア級(現実の競馬における古馬)の頂点を目指すことがテーマに据えられた楽曲。今回ステージに立ったオグリキャップ、ライスシャワー、スーパークリーク(CV:優木かな)、キタサンブラック(CV:矢野妃菜喜)、メジロブライト、ヤマニンゼファー(CV:今泉りおな)は史実で天皇賞を制したウマ娘が中心である。実況席の脇に設けられた解説席に、史実で初めて天皇賞の春と秋を制覇したタマモが陣取る、というのもポイントだ。実況からコメントを求められたタマモが「ここに立つ奴らは、気合いも走りも一流や!」と話してスタート。

ダイイチルビーとケイエスミラクルが織りなした短くも濃い物語

(28)Special Record!

 パフォーマンスを披露したのはスペシャルウィーク(CV:和氣あず未)、トウカイテイオー(CV:Machico)、ナイスネイチャ(CV:前田佳織里)、マルゼンスキー(CV:Lynn)、ミホノブルボン、ライスシャワー、サトノダイヤモンド(CV:立花日菜)、キタサンブラック、ダイイチルビー(CV:礒部花凜)、ケイエスミラクル(CV:佐藤日向)。10人が2人ずつペアになって登場するのだが、中でも注目したいのは真っ先に登場したダイイチルビーとケイエスミラクルのペアである。

 史実のケイエスは91年4月、4歳(当時の表記)になってから遅めのデビューを果たすと、その年のうちに1200m、1400mで合計3度のレコード勝ちを記録した快速馬。この年の短距離路線を1歳上のダイイチルビーやダイタクヘリオスとともに盛り上げた1頭だった。

 主役に躍り出たのは10月のスワンS。同年の安田記念を制していた1番人気のルビー(2着)を前走オパールSに続き、レコードで破ったのである。しかし、一挙のGⅠ勝利を目指したマイルCSではヘリオス(1着)、ルビー(2着)の後塵を拝する。レース後、鞍上の南井克巳騎手(現調教師)はもう一歩に終わった要因が距離にあると断言している。

 そして、迎えた電撃の6ハロン、スプリンターズSが、この秋3度目のルビーとの対戦となった。

【次ページ】 名手・岡部は「あとは抜け出すだけだったのに…」

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